約 2,552,037 件
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/317.html
前へ ← 1 2 3 作品 ■▲▼ 友人? まわりの言葉ざわめき 沈黙の二人に すきま風が吹きぬける 何を見ているのぼんやり視野のいずこかに こちらも入っている ひそかに伺うひとの意識は微熱があって few~っと吹きぬける 0にちかいきょり これからふれるまでの 果てしない 距離 193 名前: 友人? [] 投稿日:04/12/03(金) 12 11 09 ID SvhZjXf+ 【コメント】 222 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 22 44 13 ID PArpcAmX 193 この友人が同性か異性かで、詩の持つ意味がかなり変ってくると思うけ ど…。もう少し情報がほしかったかなあ。 315 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 00 58 06 ID 8MXbVxt9 193 : 友人? :04/12/03 12 11 09 ID SvhZjXf+ ここから始まるのか? 終わるのか? ……さてさて?? 324 名前:リーフレイン@感想です [sage] 投稿日:04/12/06(月) 21 20 51 ID gtpqKBZo 193 友人? 新しい場に入って、とりあえず隣の人と会話を交わす前の、 微妙な間。 ■▲▼ ぬる火 蒸発しそうな熱を冷やす白い雪 沸騰した湯を落ち着かせる差し水 火照った肌の熱の行方を見つめる 炎は激しく燃えて すぐに消えてしまうのか 灰に隠れてちいさな赤みを残すのか そこに見えたぬる火 あたしの額の37℃ カラダを弱火でしばらく煮込む 一番奥に残った芯もとろとろの歯ざわり 194 名前:ぬる火 [] 投稿日:04/12/03(金) 15 51 31 ID VLk8mj04 【コメント】 217 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.co.jp] 投稿日:04/12/05(日) 20 10 47 ID F+cPIMh+ 194 ぬる火 第4連の1行目、「37℃」がキズだろう。どうしても、この言葉から風邪の微熱を 連想してしまう。作者は本当に単なる風邪を描きたいのか。そうではないだろう。 「白い雪」や「差し水」のように、「火照った肌」w宥めてくれる異性の肌がほしい のではないか。恋のエロスでもよい、また、冷たい温度を持つ誰かとの遭遇、衝突でもよい。 そういう他者との間の緊張感を描かずして、自己愛のナルシズムに終わってしまった最終連 が何とも歯がゆい。 222 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 22 44 13 ID PArpcAmX 194 感情の湯加減の難しさを書いたのかな。あんまり熱すぎるとヤケドする けど、完全に消してしまうのも確かにもったいない。ちょっと詩自体が自己の 内側にこもりすぎたきらいはあるね。 315 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 00 58 06 ID 8MXbVxt9 194 :ぬる火 :04/12/03 15 51 31 ID VLk8mj04 風邪を引いたのか? 恋の熱なのか? とても微熱では収ま理想もない??? 324 名前:リーフレイン@感想です [sage] 投稿日:04/12/06(月) 21 20 51 ID gtpqKBZo 194 ぬる火 秘め事の後の、余韻みたいですね。 煮込むとこがいいなあ。いい感じに煮込めるのは羨ましい。 354 名前:わに ◆Wani6uvhK. [sage] 投稿日:04/12/10(金) 00 39 10 ID yIUSvcqJ わにです。数回あけての投稿でした。自分的には久しぶりな気分です。 今回も批評参加したかったんだけど、ちょっと無理でした・・・。 暇あるときにがんばって参加したいな~ 書いたのはぬる火でした。ガッされてましたw 批評していただきありがとうございます~。 ご指摘の通りナルシストな詩ですねw 長い詩が多いので短く短く書いたら、やっぱり物足りない作品になっちゃいました~ ヒメゴトのあとの余韻でとろとろに煮込まれちゃったカンジにしたかったんですけど。 ■▲▼ 穴 穴 庭に穴を掘って自ら入る 篭る 今は昼か夜なのか わかっているのか? 目を開ける前に明かりが欲しい 声が木霊する 思った以上に鋭く 不愉快にもぼくを貫く 声 ぼくの声は 貫く ぼくの声か? ぼくの声か? 充満する 匂い 締め付ける 蒸せる ぼくのモノか? ぼくが出したのか? 望んだのか? いつ入った? 出られるのか いや出ては駄目だ 何故だ? ぼくの身体はぼくの吐息でふやけてしまって 篭る 蓋はあったか? 鳴動している なにがだ? 穴か 側壁か 外か ぼくか やめやがれ もう押し付けるな 穴を広げろ 無理か ぼくか ぼくなのか 掘り出した土はどこへやった 出るなら埋めろ 面倒くさいからやっぱやめるよ きっと外も穴ぼこだらけだ 195 名前:穴 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 00 41 04 ID awE8m8Xb 【コメント】 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 195 うーん、自分で掘った穴に自ら入って、必死にもがく…。不条理であり、 実社会のカリカチュアでもある。面白いと思います。 316 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 01 01 48 ID 8MXbVxt9 195 :穴 :04/12/04 00 41 04 ID awE8m8Xb 提示する文章が全部穴の中……というわけなの?? ……ならは、たしかに 引き篭もりだが。……外も穴だらけというオチは面白い。 324 名前:リーフレイン@感想です [sage] 投稿日:04/12/06(月) 21 20 51 ID gtpqKBZo 195 穴 卑弥呼の時代のあたりの人柱の風習を思い出しながら読んでました。 穴に生きたまま埋められるんですよね。 窒息しない程度の空気穴があいてないといけません。 火の鳥にも、血を舐めて人柱になるってエピソードがありました。 そんな感じかもしれません。篭ってもすぐには死なないんです。 (まあニートくんなんだと思います。) ■▲▼ 窓硝子 おばさん 拭かないで 少し曇っているから 見えるものだってあるの おばさん 拭かないで 威嚇するわよ 196 名前:窓硝子 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 02 45 13 ID lfHnDqHy 【コメント】 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 196 「威嚇するわよ」がよかったね。そこまで言うなら、窓硝子は自分で拭 いた方がいいと思うけどね。 227 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/06(月) 00 23 11 ID tIGgGrm4 2点 196 窓硝子 着眼点がなにより素晴らしいよね。曇ってるからこそ視える、微妙なもの。そ れを「威嚇するわよ」でかき消しちゃうユーモア。ただのわがままにも見える とこが欠点かなの2点。 316 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 01 01 48 ID 8MXbVxt9 196 :窓硝子 :04/12/04 02 45 13 ID lfHnDqHy 威嚇するわよ には、ちょっと、わろうような……それにしてもテーマ不明良 325 名前:リーフレイン@感想です [sage タイリョク ギレ] 投稿日:04/12/06(月) 21 35 51 ID gtpqKBZo 196 窓硝子 これは面白いです。 少し曇っているから見えるってのはいいですねえ。 掃除のおばさんに拭かないでくれと怒るシチュエーションもいい。 なんか笑えます。 356 名前:心霊写真 [sage] 投稿日:04/12/10(金) 01 10 19 ID 5zJvz6Uh お疲れさまです。 チャンプさん準チャンプさんおめでとう。 今回「窓硝子」を書きました。 canopusさん、リーフさん、ななほしさん、評どうもです~。 【得点】 2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点 ■▲▼ ミリから始まった君へ わずかな たった一つの細胞から 僕らはここまで大きくなった そんな僕らも それらよりもよりちいさなのでできている ミリよりちいさな…… たたでさえ僕らは小さい 宇宙と比べたら僕らなんか極微量だ いても、いなくても もしかしたら関係ないかもしれない でも存在そのものには理由があると思う たったちいさな雨粒が大地を潤わせ 湿ったすごくちいさな土の粒たちが木々を育て その木々の作る栄養はプランクトンのものになり そして魚が食べて 僕らが食べて ごく微量でしかない僕らだけど 理由があるからここにいる 君だって…… 197 名前:ミリから始まった君へ [sage] 投稿日:04/12/04(土) 08 43 34 ID TnSS7Iq9 【コメント】 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 197 生命の不思議、ってヤツだけど、ほとんどの語が自明のことばかりです。 そこから考えを発展させていかないと。 316 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 01 01 48 ID 8MXbVxt9 197 :ミリから始まった君へ :04/12/04 08 43 34 ID TnSS7Iq9 始まりがミリという存在は、相当大きい。人間の始まりだって顕微鏡でやっと見える位であろうし……。あ、宇宙は確かに大きい……まあ、みたことないですが……。 325 名前:リーフレイン@感想です [sage タイリョク ギレ] 投稿日:04/12/06(月) 21 35 51 ID gtpqKBZo 197 ミリから始まった君へ これはもう、そのとうりです。 もう少しなんか、色が欲しい気がします。 丹念に真面目に描き出す姿に好感を持ちました。 343 名前:てるあき ◆DDfwggPC.. [sage] 投稿日:04/12/09(木) 16 19 37 ID EMKC0A+N 今回 ミリから始まった君へを書きました 理科の細胞分裂の授業を受けて(ry ■▲▼ 香り 微細に香る 死の匂い あたしの中に詰まってる 喜びの香り 怒りの香り 悲しみの香り あたしの香り ハートの中のタンクから 肌や産毛を貫いて 個室の宇宙にひろがってく 好きな香りを選べばいいわ 好きなようにするといいわ 憎しみを一吹き あたしの肌が深紅に染まる でも、きっとその色は誰のものでもない あたしの「紅」で あなたの「黒」を 呼び出してあげる だって、あなたはきっと 誰かを憎んでる 微細に香る 死の匂い あなたの中にも詰まってる きっと最後の日まで消えたりしない 198 名前:香り/1 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 15 01 56 ID aj4SFtU+ 199 名前:香り/2 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 15 02 37 ID aj4SFtU+ 【コメント】 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 198-199 謎の詩だなあ。紅とか黒とかに意味を持たせたり、も少し伝える努 力みたいなものがほしかったぞ。雰囲気は感じる。 235 名前:P ◆WN8IybcvEA [sage] 投稿日:04/12/08(水) 02 35 50 ID w3S3DALA 1点 198~199 香り 全体的に官能的で謎な雰囲気がちょっと魅力的。たぶん 「死の匂い」を他の「何か」の匂いと似ているだとか、そういう 説明をしない方向をとったんだと思いますが、それがこの詩の 魅力になってると思うので個人的にこれはこれでOKかなと。 316 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 01 01 48 ID 8MXbVxt9 198 :香り/1 :04/12/04 15 01 56 ID aj4SFtU+ ちょっと難解だが、 憎しみを一吹き < このフレーズはすごい!!! 328 名前:リーフレイン@感想です [sage マニアウ? マニアウカシラ?] 投稿日:04/12/07(火) 11 19 28 ID kb3I/iCy 198 香り 微細に香る 死の匂い これが、詩の核になったイメージですね。とてもとても魅惑的です。 この2行でいくつもの詩が書けてしまいそうに、力がある。 で、あとの展開が弱い。。死の匂いをもっと詳しく知りたいです。 欲求不満になってしまいそうですーー。 ■▲▼ 微徴 微力ながら ゼンリョクっ でお役に立ちたいこの気持ち、だが アララという間に猛ダッシュ右曲がり土煙あげて 大爆走、大暴走、大妄想、 はりきってとんちんかん、 立ち止まって疎外感、 遠巻きで苦笑い? これの本気で何が悪い、 がんばってるのにかまってくれない、 かまってくれなきゃ逆恨み。 はっきり言わなきゃワッチャワナミー。 他人が必要、他人に必要、 さみしいなあ。 がんばればひとりで生きられる、かもだけど、 前提はみんなで仲良く、そうね、多細胞生物、 こころも多細胞のしくみ、 60兆個の細胞のみなさま、ごくろうさまです。あなたがたの日々の努力、常に感謝、 わたくしもいまだ生活苦ながらみなさまとともに歩む所存でございます。 わたくしの中身はあなたがたでいっぱいいっぱいでございます。 癌細胞の諸君にも一言、きみらはくさったみかんじゃない! 先生、信じてます。 増殖、協調、自己犠牲、 あたしのことはどうでもいいの、 あなたのこどもをうんでもいいの? 言わしめたいおめでたいノーネクタイよかですたい ジ・アーチスト formerly known as zekken featuring おれとジーパンと銭形 センパイ、これがぼくの詩です、読んでくだしゃいっ。 なんじゃあこりゃあ!? それは、あなたのこころです。 全員敬礼。 ドデスカデン、ハア、ビバノンノ。 語呂合わせ、帳尻あわせ、書きなぐり、 かけばかくほど気持ちいい、それは まさにマス大山空手バカ一代牛殺し、オス! であるおれのなかの単細胞解き放つ、 おまえたちを食わせるためにおれがこんなに苦労してるかと思うとホント泣けてくるよ、 細胞界のニートと呼ばれたおれの精子たち、 が、しかし、ついにこの日がやってきたのであります、 熾烈な生存競争の幕は切って落とされたのであります、 情報を伝えるために生き残れるのは億分の一匹だけなのであります、 それは日本人全員の中でひとりしか生き残れないという状況なのであります、 しかも早い者勝ちという過酷なレースが繰り広げられながら、 足の引っ張り合いはないのであります、それどころか、 後続の選手たちはじつは先頭集団を押し上げている、 先頭を走るものたちは後続の為に道をつくり、次々に力果てていく、 ああ、これは友愛、じつは友愛のシステム、この勝利はきみたちすべての頭上に輝く、 いまこそ、さあ、帰ってきたよ、おふくろさん、おれ、すこしは進化したかなあと、 すこし照れた笑いを浮かべつつ、幸せの黄色いハンカチ、 ララァ、ぼくにはまだ帰る場所があるんだ、 さあ、手を伸ばせ、掴め、栄光を、いまここに― あぁっと、なんだァ、これはいったい、そこで手を振ってるおまえは ビフィズス菌、待っていたのはおなかの健康、これはつまり 見当ちがいのシュガーボーイ、ダンディたちのターゲット、 すなわち やらないか? なんという悲劇、なんという残酷な天使のテーゼ、 精神は生命を裏切っていた、とっくに見限っていたというのか、 システムのシステムによるシステムのための親離れに是非はなかったァー!!。 宇宙が縮み始めたら、おれたちも反転するだろう、 分裂をやめ、融合を始め、おれは海となり、そして惑星になる。 大宇宙の単細胞となってトンネルをくぐりぬけ、 ふたたびの大爆発に備えるのだ。 ところで 微のまんなかにπを発見しました。 ぼくらのときは3.14でしたが いまの小学生は3だと習うんですか? それともやっぱり3.14に戻りましたか? はしょっていいほど小さな差じゃないと思うんです、これって。 200 名前:微徴 1 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 17 19 26 ID mAlzFRc1 201 名前:微徴 2 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 17 21 45 ID mAlzFRc1 202 名前:微徴 3 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 17 22 56 ID mAlzFRc1 203 名前:微徴 おわり [sage] 投稿日:04/12/04(土) 17 24 35 ID mAlzFRc1 【コメント】 220 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.co.jp] 投稿日:04/12/05(日) 22 16 52 ID F+cPIMh+ 200-203 微徴 漢字テストで「特徴」を必ず「特微」って間違えて書く奴いるんだよね。 それは、お前だ! ハイ、すいません。って、この作者の詩を読むと、こっちまで ドデスカデンデン、が移ってしまう。 ネット詩界の古館伊知郎は今日もがんばっております。細胞の極微の世界からビッグバンと 宇宙の収縮へと飛ぶ、とてつもないスケールと言おうか、大風呂敷と言おうか、大ぼらと言おうか。 作者の頭脳をいっぺん覗いて見たい。あっちが発火したかと思うと、今度はこっちが発火。 さぞやニューロン細胞は大忙し、だろう。「幸福の黄色いハンカチ」から、「空手バカ一代」まで イメージの総動員。それぞれがキッチュであるのに、その全体は一枚の立派なコラージュ絵画と なっている。ただ、毎回同じような具材を使っているために、仕上がりはどの詩も似通ってくる。 これがいいのか悪いのか。結局は読者の好み。とにかく、笑える。とくに201の 「細胞界のニートと呼ばれたおれたち精子たち」のあたりで。 ネット詩界の「劇団ひとり」は今日も大手を振って歩いています。 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 200-203 これはリーディングにするとすごく面白そうだなあ。オチもなかな かキイてるし。こうやって書き物で読むと、前半のマシンガントークはちょっ とダレ気味かも。もしよかったら、今度ぼくに読ませて。 316 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/05(日) 01 01 48 ID 8MXbVxt9 200 :微徴 1 :04/12/04 17 19 26 ID mAlzFRc1 元気なお嬢サン……という感じ、…を始まりで受けたが……ちょっと難解。 328 名前:リーフレイン@感想です [sage マニアウ? マニアウカシラ?] 投稿日:04/12/07(火) 11 19 28 ID kb3I/iCy 200 微徴 面白い。凄くリズミカルかつファンキーでしかも読みやすい。 大丈夫よん、人間が外惑星に発展するまでは、多少人数へっても おっけい。。それに、シュウドウなんて、むかああああしからある。 最後の付けたしで、感覚が日常に戻ってきて、バランスがとれる。 いいなあ。暴走しすぎない暴走。気持ちのいい滑走みたいだね。 357 名前:元ゼッケン ◆DgT0G2eW4I [sage] 投稿日:04/12/10(金) 16 43 12 ID kS1ZulTF あ、どうも。微徴の作者です。今回の作品どれもおもしろかったですね。 なかでも、威嚇するわよ、にはどぎも抜かれました。 最初読んだとき、やべぇ、やべぇってずーっとにやにやしてました。 引き出された言葉の力のすごさにうれしくなったんでしょうね。 あと、ひとしずくは、自分ばかりが損してる気になったときに 思い出したいです。 あらためまして、みなさま、コメントありがとうございました。 >ななほしさん、難解に見えるのはネタが世代を選ぶせいでしょうか。 それとも、ただ面白くないだけかなあ。すでにネタって言ってる時点でだめなのか。 >リーフレインさん、大丈夫よん、ってなにがさ? 慰めようとしてませんか、私を? いやいや、べつにカミングアウトしたわけじゃないですから。 やらないか?って言ってみたかっただけですから。 気持ちのいい滑走と言ってもらったのがうれしかったです。 でも、裏返すと浅いってこともあるかな? 重くはしたくないんだけど、 深みは出したいですね、2度3度読んでもらえるように。 しかし、それは生き方から変えなきゃいかん気がする。 >MUJINAさん、そうなんですよ、特徴を特微ってよく間違えましたよね、で、 このタイトルです。仕上がりはどの詩も似通ってくるのは、作風ということでひとつ、 ということではないですよねえ。なんかこう、新しい世界がぱあっと開けるようなそんな いいことないですかねー。 >Canopusさん、光栄です、読んでやってください。この子はやればできる子なんです。 きっとお役に立ちます。実際、読んでみてやっぱだめだってなっても、 そのときには私は是非もなしってノブナガのようにつぶやいてみるよ。 長くなったけど、最後。この作品は最初、 238を投稿したときみたいに、 舞い上がって無意味なことをする自分を嘆くものだったけど、書いてるうちに 気持ちよくなってしまって、ネタに走ってしまいました。因業なことよ、と。 で、反省せずに水に流しちゃって、名前に元つけてみたりして。 意外にね、これ気持ちいいこと発見しました。お試しあれ。 ■▲▼ 夜は闇のままに 塵のような塵のような 塵のような塵のような この一篇に足らぬ物を ただ書き綴り続けては 力尽きるのを待つのみ 塵のような塵のような 塵のような塵のような 仄かな思いを飾っても ただ微かな煌きに似て 204 名前:夜は闇のままに [] 投稿日:04/12/04(土) 20 22 54 ID PQaY3K8e 【コメント】 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 204 うん、ほんとはもう1行あるんだと思う、この詩には。多分字数の都合 か、余韻を持たせたかったためか、わざと書かなかったと思うんだけど、最終 行のことばはやや弱いと思うので、字数にとらわれずに方向性を持たせたかっ たかな。 326 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/12/07(火) 00 19 30 ID VgFsryK1 204 :夜は闇のままに : うーん。いい感じだが、序章といった偏りがある。長さではなくて…… 328 名前:リーフレイン@感想です [sage マニアウ? マニアウカシラ?] 投稿日:04/12/07(火) 11 19 28 ID kb3I/iCy 204 夜は闇のままに この題は、絶対 ”夜は闇のまま”にしたほうがいいと思う。 そうすると、最後、この題をそのまま呟いて、詩が収束する。 短いけれども、とても雰囲気があって、見事に活けられた一輪挿しの生花を 見るような気がしました。 ■▲▼ 微微 君が微の世界に行って二年になるけど こちらは少しの変わりもなく 僕は毎日おだやかに鋼をたたいている そしてねじれを応用したモニュメントをたてて その先に鏡を向き合うように張り合わせている あの時僕らは泣いていたね おそろしく静かな夜におそろしいくらい もう理由なんて忘れたけれど 君と向き合って泣いたことだけは覚えている 今日も鏡は少しも狂いなく重ねあわせてある けっしてお互いがずれないように ささいなことで世界は動いてしまうから 高く高いあの位置で、世界を写さないでおこう あの夜君はそこにいて、僕はここにいた 少しの狂いもなく、ずれていたね もう思い出しはしないけれど 君と向き合って泣いたことだけは覚えている 205 名前:微微 [sage] 投稿日:04/12/04(土) 23 49 01 ID zzwfqbHd 【コメント】 223 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.co.jp] 投稿日:04/12/05(日) 23 19 09 ID F+cPIMh+ 205 微微 ウーン。なんか凄い喪失感の痛みが伝わってくる。第3連目の愛の形。酔っていますな。 この酔いが読者にとって気持ちのいい酔いなのか、宿酔なのかは、アルコールに対する体質 にもよるんだろうけれども。私はアルコール分解酵素が多いせいか、すっきりした酔いで、 ホンワカ気分になってしまいましたよ。 この詩については、小手先の表現とか技術とかのレベルをあんまり言うつもりはない。 経験の重さで書いている感じがする。そういう意味で、誰にも真似できない世界を作っている と言える。 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 205 おお。こういうちょっとした異世界は好み。2連めと4連め、何の違和感 もなく、魅力的なかなしみを醸し出しています。惜しむらくは「微」というテ ーマのために世界設定がやや強引になってしまったけど、いいと思うよ。 227 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/06(月) 00 23 11 ID tIGgGrm4 2点 205 微微 これがぼくのベスト1なんだよー。高いモニュメントに腰かけて思い出にふけ る。微妙な世界を保つ、大切な仕事なんだ。あまりに感傷的なまでの君との思 い出が、胸を打ちます。お題との関連が弱かったのが残念ですの2点。 328 名前:リーフレイン@感想です [sage マニアウ? マニアウカシラ?] 投稿日:04/12/07(火) 11 19 28 ID kb3I/iCy 205 微徴 美しいです。毎日おだやかに鋼をたたいている というフレーズがとてもいい。 おだやかなのだけれども、ねじれがあり、向き合うように張り合わされた鏡 という、実に無意味でありながら、無意味であることに意味を与えている オブジェを作っている。製作は、暗喩であり、それは彼の心のありようを 示唆しているのだが、それが奇妙な悲しみとねじれを持ちながらとても美しい。 おだやかに製作しながら、作り出されたものは”孤独”であり、”世界の固定”。 窓の外に、静かに霧雨が降っているような気がしました。 353 名前:快楽童子 ◆plhXCa4.HY [sage] 投稿日:04/12/10(金) 00 36 50 ID VCUqED5U 今回「微微」を書きました。みなさんおつかれさまです。 やっぱ強引だったかな、、、。 358 名前:ななほし ◆lYiSp4aok. [] 投稿日:04/12/10(金) 23 42 45 ID yUM/Pzg1 333 :微微(本スレ205) : > 微微の作者さま ごめんなさい。びち、と、びび、読み分けていませんでした。失礼しました。 改めて、単独の作品として読み、感想を書かせていただきました。 205 :微微 :04/12/04 23 49 01 ID zzwfqbHd スタンリーキューブリック? だっけ? 対面する鏡の中、光は永久に出られない。 そのなかで、猿人が進化をはじめる。……そんなイメージが見えてくる。 向かい合った二人って……悲劇で、背中合わせの二人はけなげかなぁ…… 【得点】 3点 MUJINA ◆iXws.WGCLY:1点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点 ■▲▼ ドア ドアから寒気団が入ってきた 水道水はケトルを飛び出して果て 水蒸気は掛け布団に降り積もり わたしは雪折れて眠りつづけた 零度の目盛りが話しかけても 軒下深く眠りつづけた 行きずりのあなたは犬橇に乗り ドアを知らず屋根を伝い 遙かな雪原を去っていった (微かな雪煙) そんな夢をみたとおもった ということすらなくわたしは ただ眠りつづけていた 206 名前:ドア [sage] 投稿日:04/12/04(土) 23 59 27 ID CBgXejOI 【コメント】 223 名前:MUJINA ◆iXws.WGCLY [catwalk7@nifty.co.jp] 投稿日:04/12/05(日) 23 19 09 ID F+cPIMh+ 206 ドア ん? サンタクロースの詩? 恋人がサンタクロース? ユーミンですか。 2行目と3行目の表現はイケテル。 224 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:04/12/05(日) 23 55 21 ID PArpcAmX 206 凍死っていうのは、気持ちいいらしい。どうしてそういう噂がたつのか 分らないけど、きっと死にかけた人が伝えたんだろう。ドアから飛び込んだ、 唐突で静かな死、だね。そのことは充分に描写できているし、逆にそれ以上の ことは描写していない。 231 名前:ame ◆yUHAxrOw2c [sage] 投稿日:04/12/07(火) 21 58 16 ID TgEOSbfH 2点 206 「ドア」 今回の中では、途中で放り投げてもいないし、幼くもないし、 ありきたりにため息もないし、陶酔から戻ってこないというわけでもない。 いたって落ち着いた詩。それが最後に来た点で、うまくまとまった感じがプラスに作用。 「ドア」というのはこの場合「遮断の道具」としての意識が強いと思うのです。 余談。 朝起きたら室温が氷点下になってる部屋で寝たこと(暮らしたこと)がある人は、 あのおかしな気持ちよさを知ってるいる、と自分は思っています。 326 名前:名前はいらない [] 投稿日:04/12/07(火) 00 19 30 ID VgFsryK1 206 :ドア :04/12/04 23 59 27 ID CBgXejOI 出だしのリズム・動きがある。 以下2行は何とかならないか? 注文の多い読み手ですマソ 零度の目盛りが話しかけても < まあまあ、だがもっと!! 軒下深く眠りつづけた < 動きがなければ、刺激がほしい。 ドアを知らず屋根を伝い < 空中ブランコのオートバイのようなワクワク これだけのアクションを夢落ちにするのは申し訳ないとか……いないとか…… 329 名前:リーフレイン@感想です [sage マニアッタミタイ] 投稿日:04/12/07(火) 11 27 16 ID kb3I/iCy 206 ドア 雪折れという言葉が印象的でした。 竹が雪折れる光景が浮かんでしまった。この一言で一気に対象が 植物になる。軒下に眠る私は雪折れる何か。竹だろうか、それとも 柱かもしれないと思いました。 地震で半壊した家がさらに雪によって埋もれ折れる。 まどろんでいる、痛んだ家の夢かもしれないと思います。。。 361 名前:D.C. [sage] 投稿日:04/12/13(月) 01 31 57 ID biTkqEze いまさらですみません、「ドア」書きましたD.C.です 審査と評をありがとうございました ななほしさん 締切間際、ラスト3行は我ながら「どやねん」とおもいつつの駆け込みでした うごき…うむむ、もの足りなさ、雪とお題がなかなかつながらないもどかしさです MUJINAさん おおユーミンわたしもすきです、2行うれしいです canopusさん むむむ、たしかにそれ以上でもそれ以下でもないかんじです 「飛び込んだ」かんじを感じていただけてうれしいです リーフレインさん うつくしく読んでくださって光栄です 家も夢みているとしたらいきていることに気づいてほしいのかもしれないとおもいました ameさん そうですね、寒気団は入ってくるのに、にんげんは入らないドアでしょうか 寒がりのくせに暖房がきらいなので冬の朝は氷のようで首から下は体温だけがたよりです (遅なりついでに前回は「アルバム」書きました、ありがとうございました) 【得点】 2点 ame ◆yUHAxrOw2c:2点 前へ ← 1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/6.html
ページ:1 2 3 お題 旅 開催期間 2005/12/20 - 2006/01/05 参加作品数 22 審査員 6人 本スレ 15の639-708? 議論スレ 12の28-73? 【チャンプ】 師走(虫):6点 【準チャンプ】 旅(ikaika):5点 作品一覧 No. タイトル 作者 点数 640 旅 ikaika 5 643 trip - 1 644-645 コスモエッグ し 2 646-647 世界は日の出を待っている んなこたーない 1 648-649 失う旅 - 2 650 はてにいく - - 652 宇宙旅行へいこう - 1 653-654 一刻… - - 655-656 道 あぶく 3 658 師走 虫 6 659 まえあし - 1 660-662 猪 鹿 蝶 竹輪メタリック〔Remodeling〕 4 664 親心 - 1 665 終日の帰路 - - 667 寿司食いねぇ にいちぇ 1 668 シンプルに旅 - 2 669 なんとなく新しい傘が欲しかった日 - - 670 遠くへ ゼッケン 1 671 雪だよピギー c 1 672 カニパン - 3 673-675 ウーパールーパー - 3 676 灯台 カコ 1 【審査員】 虫 ◆Yh5.nC8OlA ◆i4HecktchA ◆L4LyBSss3w 葉土 ◆Rain/1Ex.w Canopus ◆DYj1h.j3e. にいちぇ ◆UQRl.WeFEk 【採点レス】 683 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/29(木) 15 18 31 ID 3d3NGWMW 672 カニパン 2点 655-656 道 1点 684 名前: ◆i4HecktchA [] 投稿日:2005/12/30(金) 10 15 09 ID maZcNzmV 【1点】 644-645:コスモエッグ 648-649:失う旅 667:寿司食いねぇ 696 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02 30 18 ID ccVVprmL 【3点】 658:師走 ID HyLeWcnA氏 【2点】 660-662:猪 鹿 蝶 ID iirL3fzi氏 668:シンプルに旅 ID Nkn1iCaa氏 673-675:ウーパールーパー ID lZ1iHnco氏 【1点】 640:旅 ID 6V0VKHHr氏 644-645:コスモエッグ ID rXeQcNFq氏 670:「遠くへ」 ID cdb6+bkC氏 703 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2006/01/05(木) 22 06 49 ID JXSNVKaG 640 旅 2点 658 師走 2点 655 道 1点 660-662 猪鹿蝶 1点 673-675 ウーパールーパー 1点 705 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/05(木) 23 03 31 ID 4LaAjlTk 2点 640 旅 1点 648-649 失う旅 655-656 道 658 師走 659 まえあし 660-662 猪 鹿 蝶 671 雪だよピギー 706 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2006/01/05(木) 23 19 15 ID PjCrYj/6 643に1点。 646-647に1点。 652に1点。 664に1点。 672に1点。 676に1点。 作品 ■▲▼ 旅 ルイス・ルーベンスのことを知っているの恐らく世界中で私だけだろう。 なぜなら、彼は幼い頃の私の唯一の遊び相手だったし、彼の遊び相手も私だけだったのだから。 そして、この手紙はその友人へ出すはずであった手紙の下書きで、書いたのは三年前、未だに清書は書けずにいる。 ところで、幼い頃、誰かと星空を見上げて、星の数を数えたことがあるだろうか。 1、2、3と10までは簡単で、そこからが難関だ、100まで数え終わる前に、 飽きてしまい数え切れずに、眠ってしまう。そんな時、誰かが側にいたはずだ、 私の場合、それがルイス。ルーベンスで、彼は、綺麗な黒髪に、通った鼻筋、 そして、緑の瞳。そんな彼と友人になったのは、私が、父に与えられた絵本を読み終えたときに、 「どうだった?」という感想を突然投げかけられて以来。彼は、よく話をしてくれた。 カウボーイだった頃、商人だった頃、そして、リンゴの木であった頃、ハイビスカスの花であった頃の話を。 ‐戦地の話をしよう シケモクすらも、燃え尽きた,発光、発光、痕跡、傷跡の地平線に夕焼けが昇る。にじむ、そう滲む、世界は滲む、 拝啓、僕は今戦地にいる、Hello、Hello、僕の声が聞こえますか?TVの砂嵐の奥で、革命の声、あらゆる罵倒、 重油の香り、鉄の歩行者、敗退は許されない、鉄の壁、僕を阻む要塞の前において、倒れ行く同士達、 高度2000メートルの、上空から叩きつけられる、権力者の拳、見てみ見ろよ、あれが世界を滅ぼす閃光だ! 僕の名前は、ルイス・ルーベンス、肩書きは裏切り者、、、近代戦における見えない情報戦、そして、圧倒的な破壊、 僕の見ている大地には、草木はもうない、、前進が至上命令、、進化、、進化、 (染みたる)僕の「声」は染み渡る、いくつかの媒体を得て、「染みわたる」、表層的なロジックの背後へ、背後へ、 分裂、分裂、、増殖する自我、、 ‐向こう側へ 640 名前:旅 [sage] 投稿日:2005/12/20(火) 21 05 58 ID 6V0VKHHr 【コメント】 690 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/04(水) 01 13 00 ID dCFWrqga 640 ものすごく好きなんだけど、なんかもっと長編の方がよかったかも。 3、4連めでイメージが文字どおり切れてしまうね。 692 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02 27 49 ID ccVVprmL~~ 640さん。 圧倒的なイマジネーションと、饒舌を重ねた表現。 ただ、1連と2連以降の繋がりが、重量感のある表現に比して細い気がします。 輪郭線を描くのでは無く、色を重ねてかたちを捉える方法論は見事です。 699 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 22 16 ID JXSNVKaG 640 旅 今回は好きなタイプの詩が多くてちょと涎が。。 ルイス・ルーベンス という名前が何のオマージュになってんのかちょっと わかんなかったのが悔しい。彼は実際には存在しない多分読書という形で 出合ったさまざまな人格や物事、私が把握していく世界の象徴なんじゃあないかと思う。 最初は善なる歴史を象徴していた彼が裏切り者へと形をかえ破壊と創造の化身になっていく。 この旅は、作者の心象風景というよりも認知世界の旅なんだろうな。 かっこよすぎっと思ったのは読み手の嫉妬です。。はい。 66 名前:ikaika ◆YffIGX9Bno [] 投稿日:2006/01/08(日) 05 07 38 ID ynIzhs/Q 640の旅は、俺が書きますた。審査ご苦労様でした。 【得点】 5点(準チャンプ作品) ◆L4LyBSss3w:1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:2点 ■▲▼ trip トンネルの向こうはオーシャンブルー 原チャでブッ飛ばすぜ 国民三大義務なんて置いてけぼりだ oh shit!! 原チャはゲートにめり込んだ 後部座席で醒めてるお前は 道路で擦り林檎を演じている そんなの些細な事さ ブッ飛ぼうぜ 世界の果てまで 現実なんて置いてけよ 常識なんて吐き捨てろ ここから先はレッドゾーン てらてら光る赤い海 イカシテンゼ てらてら濡れるお前 アイシテンゼ 形はどれも不確かだがな そんな些細な事さ 現実なんて置いて ブッ飛ばそうぜ 空と海が混じるその前に その間が閉じる前に 643 名前:trip [sage] 投稿日:2005/12/21(水) 18 41 30 ID J2ALV0W7 【コメント】 690 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/04(水) 01 13 00 ID dCFWrqga 643 道路で摺り林檎は些細じゃないな、わははは。そっちを発展させると 吉とでました(かの神社おみくじより)。 692 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02 27 49 ID ccVVprmL 643さん。 事故現場の描写。軽さとスピード感が悲愴さを抑えて楽しく読めました。 欲を言えば、もう一枚奥に悲しみを置いても良かったかも。 699 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 22 16 ID JXSNVKaG} 643 trip 道路のすり林檎でなんとも凄惨な絵が浮かんじゃったよ。。ほんとにアイシテルの? もうちょっと長く読みたかったですね。 706 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2006/01/05(木) 23 19 15 ID PjCrYj/6 643に1点。 勢いがあって読みやすい。ちょっと破滅的だがカッコよさはある。 【得点】 1点 にいちぇ ◆UQRl.WeFEk:1点 ■▲▼ コスモエッグ ○△月□×日 くもり きょうぼくはうちゅうをたびしました というか、うちゅうをつくりました! ぼくはかみさまかもしれないです (冬の寒い日に僕は宇宙を作った そして旅をした ハロゲンヒーターをつけて その輝きが太陽に見えたので 地球儀を持ち出して テニスボールや野球の硬球 ビー玉、スーパーボールなどを 惑星の並びに見立てて一直線に並べた うなぎの寝床の一間が宇宙で埋まった そこを何度も何度も歩いた 『宇宙って狭い』 あまり知識のない僕はそう思ったが 姉に教えられてこの倍あることを知った 僕は宇宙のある部屋とない部屋を往復した 太陽のまわりを惑星が回っていることを知って こんなトコじゃ回れないな、と思った 「じゃあ広いんだね、宇宙って」 ぽつりと発した言葉に姉は 「そうだよ、宇宙はとっても広いんだ この部屋なんてゴミみたいなもんだね」 こう言ってけらけら笑った 僕は「そうなんだ」と呟いて ひどく狭い宇宙を飽きるまで旅をした ハロゲンヒーターがやたら暖かかった ) ……とてもたのしかったです またやりたいなあ、とおもいました おわり 644 名前:コスモエッグ [sage] 投稿日:2005/12/22(木) 15 21 06 ID rXeQcNFq 【コメント】 684 名前: ◆i4HecktchA [] 投稿日:2005/12/30(金) 10 15 09 ID maZcNzmV コスモエッグは子供らしい発想がとてもかわいらしく、「()」を用いていることで、詩としてのうまみも感じました。 ただ個人的な意見を言わせてもらえば、最終連はなくてもよかったかと思います。 690 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/04(水) 01 13 00 ID dCFWrqga 644-645 昔、その遊びをやった覚えがあるよ…天王星あたりで、ものすご いことにならなかった?宇宙のある部屋、ない部屋が、よかった。 692 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02 27 49 ID ccVVprmL 644-645さん。 詩の構造を意識した、二段構えの構成に巧さを感じます。 ただ、2006年の時点では、ほんの少し「ハロゲンヒーター」に違和感が有るかも。 懐古するには新しすぎるアイテムじゃないかな? 699 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 22 16 ID JXSNVKaG 644-645 コスモエッグ 狭い部屋の中に作った宇宙 うん、これはいい感じでした。等身大の宇宙が無限にひろがってく快感。 全体に小学生口調を使っておもちゃ箱をひっくりかえしたような楽しさがあります。 28 名前:し ◆FCXRNaWgHs [sage] 投稿日:2006/01/06(金) 06 23 37 ID cIj/9qyA 「コスモエッグ」書きました。 皆さん新年早々審査お疲れ様でした。 ◆i4HecktchAさん、雨さん、点数どうもでした。 余裕があったらまた参加します。 ありがとうございました。 【得点】 2点 ◆i4HecktchA:1点 ◆L4LyBSss3w:1点 ■▲▼ 世界は日の出を待っている I keep singing them sad sad songs 彼女は熱烈に歌っていた Sad songs is all I know それは1998年の新宿 ひとつの時代が ぼくの指からすり落ちては砕ける まるで悪夢のような一年だった 見えない歯車に操られ ぼくはつぶやく ――さようなら、あまりに短いぼくらの夏の強い光よ! だからその時からぼくは 逃亡者であり追跡者であり そのふたつを繋ぐ まばゆい象徴の虹でもあったのだ 8月の焼けつく陽射しを浴びながら 着の身着のまま 大陸横断鉄道に乗りこんで ぼくは笑っていた あるいは泣いていたかもしれない 顔を上げると向かいの座席で ロシア人らしき若い女が グレアムグリーンの「スパイ入門」を深刻な顔して読んでいた そうしてすべては過ぎゆく 9月オハイオ 10月シカゴ そして真冬のニューヨーク! 8番街線はA-Train 足早に奏でるTicket to Ride 深夜の線路連結工事が終わると 場末のせまい酒場の窓が 踊り狂う天使たちの汗で曇るのが見えた ああ 徒労に終わった多くの労働と来歴よ ぼくは詩人の目をして 一人の娼婦が叫んだ「私は死にたくないの」 その声が 橋上の風に吹き消されていくのを ただぼんやり追いかけたりしていた そうだ グリニッジヴィレッジに雪が降ろうとも 若者はいつも陽光の下で死んでいくのだ だからぼくは春を待たずに アップタウンの勾配を下り 欲望という名の電車の窓から クエーカー教徒と革命家が 互いに手を取り合うのを眺めながら 一切の美徳を拒絶する それを唯一の美徳に生きていくのを誓うのだった 5月 エルサルバドルの造船所で ぼくは生ぬるいコロナビールを飲み干した 12月 ポーランドの首都ワルソーでは ショパンの亡霊に肩を叩かれた 1月のトバ高原に人影はなく 2月 マッジョーレ湖は凪いでいた やがていつの日か 過失のように透き通る チェニジアの夜をくぐり抜けたら 1940年 粉雪舞い散るオシフィエンチムで ぼくはぼくの正義を銃殺するのだ ぼくの右手の中で 空色のクレヨンが溶けていく ぼくの左手の中で 行為と想像力が釣り合っていく 絶望と悔恨の20世紀に産み落とされた はたしてぼくらは 血の詰まったただの袋でしかないのであろうか? 目を閉じると ぼくの内部のある中心点から ランベルト正積方位図法がひろがり ひとつの鮮やかな円周(サークル)を完成させては消えていく ぼくはDoo Wopを口ずさんでいこう 素敵な引用区を口ずさんでいこう それではローラ、そのろうそくを吹き消しておくれ ぼくは21世紀を駆け抜ける 花束のレシプロを夢見ているのだ だからローラ、Blow out your candle ――さようなら、そしてBlow out your candle, Laura!!!!! 646-647 名前:世界は日の出を待っている [sage] 投稿日:2005/12/22(木) 19 47 31 ID T/xIq9ct 【コメント】 690 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/04(水) 01 13 00 ID dCFWrqga 646-647 なんかこの詩はデジャヴーがあるんだが、イメージの重層がそう 思わせるのかな。よくも悪くも、駆け抜けていく詩、だね。 691 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/01/05(木) 00 10 16 ID ak0HECAg 646-647さん。 …歴史と旅行の書物を並べたような詩、です。 豪奢な修飾辞を削り去ったあとに、何が残るのだろう。 技術を尊ぶ玄人の方に点数を貰って下さい。 699 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 22 16 ID JXSNVKaG 646-647 世界は日の出を待っている 新宿っていう単語がなかったら、アメリカングラフティー。 世界をまたぐ壮大な旅。なんとなくアメリカ詩を読むような気分で読みすすんでたんだけど、。 ただどっか、上滑りな感じがするのは多分これ書いてるのが日本人だって思うせいか。。 (なんでローラなの?まあ、ローラでもいいけど。) 数学用語の使い方はおもしろいと思ったです。引用区は誤字?それとも狙ったの? 単発的に、いい感じの行があるんだけど盛り込みすぎっつか混ぜ合わせすぎで おなか一杯になってしまった。。 706 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2006/01/05(木) 23 19 15 ID PjCrYj/6 646-647に1点。 ジャズの曲名とか知ってると楽しめる。冗長だけど読みにくくはない。 【得点】 1点 にいちぇ ◆UQRl.WeFEk:1点 ■▲▼ 失う旅 ここは砂漠じゃない 砂漠じゃないが木々は疎らで 葉は緑を失っている 天候は悪くない 雨も雪も降ってないが太陽の位置も わからぬほどに曇っている 色のない風景 意味のない旅 従順なイエスマンに訊ねる 「僕は一人だね」 はい、そうです 「目的地などないんだね」 はい、そうです 「僕は誰だい」 はい 「僕はどうしてこう歩いているんだろう」 はい はい イエスマンの首を絞めて だらんとした体を地の上に置いた 火のついた飛行機が音も無く 右から左へ堕ちていった 国旗のようなマークが描かれている ああ そういえばここは 何という国の 何という所だろう 歩きすぎたせいでお気に入りの靴は穴が開いた 僕は色々な物を失いすぎた いつか僕は 身につけている服もなくし 穴の開いた靴もなくし この風景もなくし 辿る道は既になくし 行くべき場所は元々持たなかったのかもしれない 大地はひとつ風が吹くと吹き飛び そこに何が残るだろう 何もない 足元も天空もない その空間を 僕は旅するのか どうか誰か教えてやってくれないか 僕は僕の中にいるだけだと 僕の中の僕は わかろうとしないんだ 648-649 名前:失う旅 [sage] 投稿日:2005/12/23(金) 02 14 55 ID HeBNGXHF 【コメント】 684 名前: ◆i4HecktchA [] 投稿日:2005/12/30(金) 10 15 09 ID maZcNzmV 失う旅は詩のつくりがとても好みです。こういう詩がかきたい。 690 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/04(水) 01 13 00 ID dCFWrqga 648-649 イエスマンを殺す意義についてなんだけど、自己の肯定という最 後の部分を失う、という意味かなあ。不思議な味があるね。特に前半。 691 名前:名前はいらない[] 投稿日:2006/01/05(木) 00 10 16 ID ak0HECAg 648-649さん。 魂の放浪。前半のシュールさを秘めた描写がとても読ませます。 後半(レス649に入ってから)の説明的な文章は、少し蛇足かな。 もっと読み手に解釈を丸投げしても良いと思います。 700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 25 46 ID JXSNVKaG 648 失う旅 だるい世界だ。僕の中の荒涼としただるさ。空間を破りたくなる。。 【得点】 2点 ◆i4HecktchA:1点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 ■▲▼ はてにいく これからさきに ずっとまえから じっとすわってはてにいく はて、はてな はてへいくなら こういけと はてにいくなら こうせいと きいたあげくに なしたあげくに たおれこみ ひとつふたつ めをつぶり なにもみえない そのときに すこしのしろにはいいろや くろがまじってきえていく 650 名前:はてにいく[sage] 投稿日:2005/12/23(金) 03 31 20 ID 28Q4IgV8 【コメント】 690 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2006/01/04(水) 01 13 00 ID dCFWrqga 650 定型詩ふうに巧くまとめたと思う。ただ後半3連で、視覚に焦点をしぼ っていってるのは、あまり成功してないように思います。 692 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02 27 49 ID ccVVprmL 650さん。 具体的な描写が一切無い分、想像力を掻き立てられる詩、です。 声に出して読む事を前提にした様な、自然なリズムが美しいと感じました。 3連目「ひとつふたつ」、此処にもうひとつ読点が欲しかったな。 700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 25 46 ID JXSNVKaG 650 はてにいく 平仮名に賭けた詩。 はて、はてな、はてへいくなら ってなあたりは上手いと思う。もっともっと遊んで欲しい。 ■▲▼ 宇宙旅行へ行こう 君とつないだ 手を少しだけ 強く引きながら 僕は走った プラットホーム 今旅立つ汽車に 息を切らしながら 飛び乗ったんだ 見慣れた町に さよなら告げて 宇宙旅行へ さあ行こうよ オリオン座の 向こうにある 希望という名の 光を探して 子供のように 君はその頬を 真っ赤に染めて はしゃいでいるね 窓を流れる 銀河の夜景 全部かきあつめて 君にあげるよ 大きな夢と 少しの勇気 てのひらの中 僕らのチケット 君の知らない 何かがある ずっと続くよ 未来へのレール 汽笛の音に 掻き消されても 君に伝えたい 大好きだよと ひっくり返した おもちゃ箱さ 誰もがうらやむ 旅にしようよ 652 名前:宇宙旅行へ行こう[] 投稿日:2005/12/23(金) 13 29 07 ID EfkRs5BT 【コメント】 693 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2006/01/05(木) 02 28 28 ID ccVVprmL 652さん。 これは…音が付いた「歌詞」として読むべきもの、なのかな? 詩として読んだ場合、モチーフが過去に何度も詠まれ過ぎていて 求心力が失われた詩に思えます。 697 名前:Canopus[] 投稿日:2006/01/05(木) 13 44 14 ID c4JmHU9/ 652 「宇宙旅行」と銘打つ必然性がないように思えるけどなあ。というの も各々の描写や視点を、ひどく身近なもので済ましちゃってるから。 700 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2006/01/05(木) 21 25 46 ID JXSNVKaG 652 宇宙旅行へ行こう これ別に宇宙でなくていい。そこんとこで違和があってもったいない。 よくまとまった小品でした。 706 名前:にいちぇ ◆UQRl.WeFEk [] 投稿日:2006/01/05(木) 23 19 15 ID PjCrYj/6 652に1点。 宮澤賢治とか松本零士を思い出してしまうがとにかくリズムが良い。 【得点】 1点 にいちぇ ◆UQRl.WeFEk:1点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/457.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 永遠のNoah(ノア) 171 名前:永遠のNoah(ノア) [ ] 投稿日:03/12/23(火) 08 36 ID mhqYN1Ac 例えば ふざけすぎた後で ひとりになってしまった夜のように 第7日めと第8日めの境を縫って ぼくの夜汽車が走り去っていく 天気予報は 今日も外れてしまった ぼくは夢にみる 田舎の無人駅に腰をおろし いちめんに冬枯れの田んぼがひろがって あてもないままのっぽの方尖塔(オベリスク)がひとりそびえ立ち 彼方には小さな山々まで望まれて 空に解き放った大鴉の 帰還を待ちながら それはそれでなかなかに贅沢な光景だと 空想する 舵取りの利かない船の栓が突然はずれて 濁流に飲まれまいと洗面台の縁にしがみつく一匹の蟻であった せまり来る立方体の影のすべてが氷山ならば それを避けうる手だては永久に見つからないのだった オリーブの葉の薫りをありえない風の中に探し 明後日に流れてくるニュースばかりを気にして まだ 走っていた まだ 漂流していた まだ まどろんでいた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 二重の窓枠 173 名前:「二重の窓枠」1/2 [] 投稿日:03/12/25(木) 16 31 ID EIDN82LI とんとんと切れていく雲の間に雲があって 明日の日差しを勝手に先取りしている 窓のない病室なんて存在しないように思っていても 窓のない想像は存在して ばらばらに構想された建築の真横からの風景 音が不規則な不協和音でカラスの声を消している 夜になると強い風がうなるので その前にだれもが帰ろうとする 柵が・・・・・・いつも窓の外側になって その役目を果たそうとしないどころか 彼を誘います・・・・・・その中途半端な低さを好奇心に変えて、も 彼らは今でも空間を知らず 地図を今でも別々に書きつづけるので 毎日1.6人の比率で10階より下から 胴のついた生首が落ちていく この閉鎖された部屋は直射日光を浴びて暑くなり いくらかの電気と水から成り立っているようだ それゆえにあなた方がバターンの行進を繰り返さずにいるので 隠し事の重みなんて関係なく 時間が過ぎていく 174 名前:「二重の窓枠」1/2 [] 投稿日:03/12/25(木) 16 32 ID EIDN82LI 申請された休日は特にすることもない どちらかの腕に1個ずつ傷が増えていけば そのとおりに月が沈んで交代する様子と同じ 風景画は日々動くことはしない それゆえに枠に囲まれた日々はただ暇なだけの 、 ……また、生首が落ちていきます 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 名無しさん@毎日が日曜日 175 名前:名無しさん@毎日が日曜日 [] 投稿日:03/12/27(土) 03 52 ID 4jBV2rv/ 朝まで起きていよう 昼まで寝ていよう 夜までパジャマでいよう 休みだからね 布団に入ったまま テレビを観ていよう 下らない番組を観よう 休みくらいはね 何も考えずに ぼーっとしていよう 口は半開きでいよう 休みなんだからさあ 昨日も今日も明日も ずっとずっと休み このままずっと 休みだったらいいなぁ ラーメンでいいよ パスタでもいいよ うどんでもいいよ 休みだからね 出前は取らないよ 外食なんてしないよ インスタントでいいよ 休みくらいはね 誰とも会わないよ 約束もしないよ 約束する相手もいないよ 休みなんだからさあ 去年も今年も来年も ずっとずっと休み このまま死ぬまで 休みだったらいいなぁ いいだろう? 何もしないで 休みなんだから いいだろう? 俺の人生 もう休みなんだから 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ だるい午後 176 名前:だるい午後Ⅰ [sage] 投稿日:03/12/27(土) 20 59 ID VJJ5jsAe 午後って名の かったるさを帯びながら 欠伸しながら 振りかぶれ 柵越しに畑でのんびりする猫に 煉瓦を投げつけて追い払う 無論、命中(あ)てられるようなら 砲丸投げで生きていけるが そんなことで生きるくらいなら こうして午後を過ごすことは 永遠にしやしないさ 実際、無能な26歳は 上司をメッタ刺しにして くびをほうりなげて フランス革命を起す夢を、 アンダー・スローで ゆっくりと煙草を吸いながら 見ているんだ 火がハッパがついた瞬間に やさしく すこやかに 死体に毒々しい花が パンと咲くような感じに 精神医学的にも実に 平和的な解釈が 可能なもんですよ 177 名前:だるい午後Ⅱ [sage] 投稿日:03/12/27(土) 21 01 ID VJJ5jsAe それでも疑うというなら そのうち、死体が起き上がって やあ、お楽しみ頂けましたかと どこかの芸人がマスクとメイクを 引き剥がすような感じの どうでもいいオチも用意しているさ こういう死体処理は 実際、石灰石をまぜこんで コンクリートを作っちゃうことと 何ら変わりはないんだよ じゃあ、そいつを使って くそったれた 十年後に どこかに何が建ってるかっていう 比喩はどうだろう? どでかい秘密基地なんて ムリだってわかった時点で 20年前に持ってた楽しみの 70パーセントは消えうせたんだ から コツコツと毎日 酒びたりを続けて ビール瓶とワイン瓶を集めて 逆さにして埋めて 小さい綺麗な花壇を作ろう 土地がなければ 河原を不法耕作して 作ればいいさ 178 名前:だるい午後Ⅲ [sage] 投稿日:03/12/27(土) 21 03 ID VJJ5jsAe とても 楽しい、と確信するよ 猫がやってきた瞬間 用意していたレンガを 狙いをつけて サイドスローで 投げつける 当たったら多分寝込むさ 多分 中毒になって 弱い弱い腹は ゲロゲロの ゲリピー で、お楽しみいただけましたかと 猫にはいってる小さいひとが 血糊つきのマスクとメイクを 引き剥がす 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 休日 179 名前:休日 [sage] 投稿日:03/12/30(火) 01 13 ID p4KiFbRO 旅の支度を すっかり整え終えた フライトの前日 あれもこれも 観てまわろうとする 好奇心も貪欲も すぐに区別がつくように 出し入れが簡単なように あれもこれもと 観てはまわらない ゆとりも愉しみも たくさんのものをもらってかえれるように なにを失ってもかまわないように 整然と詰められた なにもないスペース 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 冬の帰還 180 名前:冬の帰還 [sage] 投稿日:03/12/30(火) 10 39 ID 1LASHqnS 昨晩はずいぶんと雪が降ったらしく玄関の前にこんもりと雪が積もっていた 僕の軽自動車はまるで雪ウサギのように見えた 車の暖気をしながら朝食代わりにクラッカーをかじり 予め用意していたコーヒーを魔法瓶に入れると 僕は妻を迎え行くために空港へと出発した 早朝の出発にもかかわらず途中の幹線道路は渋滞していた どの車も屋根やボンネットに雪を載せていて大寒波に襲われた人々が越冬避難をしているかのようだった 妻はこの冬の東京をどう思うのだろう 「寒いだろう」と僕が訊くと 「想像していたよりもね」と妻は答えるかもしれない 妻は助手席でコーヒーを飲みながら僕に親戚や猫の様子について尋ね それから海外での長期滞在の話をするだろう 僕はそれに対する質問と相槌を交互に繰り返すのだ 「向うはどうだった?」 「そんなこと言うだけ野暮よ」 「ふぅん、ところでそのセーターはどこで買ったの?」 「直行便は無いからカナダを経由するの、そこで大抵の客は季節ってものを思い出すのね」 「向うが恋しい?」 「どうかしら、そんなことまだわかんないわよ」 もちろん今すぐに答えなくてもいいさ 僕らに急ぐ必要なんてどこにもありはしないんだ 久しぶりに日曜日らしい気分を思い出した僕が ラジオの道路情報を聞きながらバナナ・ボートを口ずさんでいた時 11時05分着の国際便の機影はフロントガラスの中央に見えていた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 恋人 181 名前:恋人 [] 投稿日:03/12/30(火) 16 45 ID hpRqgPZT せっかくの休みだし君に会いたいよ 連絡しないでと言われた訳じゃない でも答えはもう知ってる 「忙しい」だろ? どうやら君は冷めちゃったんだね 今日は 愛って何だろうとか考えながら 過ごすとするよ。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 今日は休日 182 名前:今日は休日 [sage] 投稿日:03/12/30(火) 17 22 ID aUyDQs+M 時計の針はとっくの昔に止まった カレンダーはまだ20世紀だ 時を教えてくれるのは 太陽とうるさい小鳥達 しかめっ面の顔を撫でてくれる人は 食事の用意をしてくれる人は 今日が休日かどうかを教えてくれる人は 冷えた体を抱きしめてくれる人は 時計の針が止まるよりも 古いカレンダーが示す日よりも 先に 消えてった 今日は久しぶりに外に出ようか そう思いながら 天井を見上げ 煙草に火をつけた ついでに新しい時計も ついでに新しいカレンダーも ついでにあの人も 探しにいこうか 煙草が顔に落ちる ガバっと起き上がり テレビをつける やっぱり 今日は休日らしい 外は斜めの点線が休むまもなく続いている 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/534.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ 嗅ぐ 136 名前:嗅ぐ [sage] 投稿日:03/06/21(土) 05 31 ID xUqGIsXe 帽子を顔に当てる 自分の匂いがする 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ある野良猫がかぶっていた帽子 137 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/06/21(土) 09 45 ID rbJfmEd6 「ある野良猫がかぶっていた帽子」 ある野良猫が帽子をかぶって街路樹を歩いていた 夏の日の午後 木々が作る影の下を猫はその尻尾を高く上げ 黒い色のシルクハットをかぶり歩いている すれ違う人々はその猫の紳士ぶりに 猫の姿を見下ろしている 猫の毛並みはつやがあり トラ猫 軽やかにリズムを踏みながら足を動かしている その中に絶対の安心感と自信があるのがわかる 138 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/06/21(土) 09 50 ID rbJfmEd6 毎日のように、猫と私はすれ違い いつの間にか互いにすれ違うとき 軽く会釈するなかになっていた 私が猫を最後は、夏の日差しがもう、傾き始め 秋の風が吹き込んでいる夏の終わりだった 猫はいつものように街路樹の下をシルクハットの帽子を かぶり歩いている 「今日は何処へ行くんだい?」 そう僕が聞くと、猫は 「ちょっと、そこまでさ」と 狭い脇道へと曲がっていった 私は、猫の高く上がった尻尾を目印についていく 139 名前:名前はいらない [] 投稿日:03/06/21(土) 09 50 ID rbJfmEd6 ビルが作り出した影のかな ダンボール箱やら空き缶やらが 無造作に投げ捨てられ それはまるで影の中に静かに呼吸す る小さな生命のようだ そしてその一息、一息が怠惰感と生 命の疲れを作り 黒く壁に染み付いている 遠くには、にじみ込むように光が見えている どうやら、光ひかりで、この影の世界に踏み込むのをとまどって いるようだ 猫は、ヒョイっとジャンプし、ダンボール箱を飛び越えると 誰かと話し始めた 「やぁ。こんにちわ。今日もすばらしい日だね」 こっそり、私がダンボールの隙間からのぞくと そこには、白い毛で、高貴な雰囲気を持ったメス猫がいた 英国貴族の女性のように美しく、落ち着いている 何人にものオス猫から、熱いまなざしを送られてきただろうと 思う漣が一つ持たない海のように澄んだ目 その、後紳士は静かにそのメス猫の女性とどこかに行ってしまった どこか遠くの町で今日もシルクハットをかぶったあの猫は、陽射しの 下を、紳士のように歩いているのだろう あの、白い毛並みの猫と 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ star in summer 148 名前:star in summer 1 [] 投稿日:03/06/21(土) 23 49 ID BZhwUtPe 小春日和の公園 僕は友達と公園でサッカーをしていたんだ ・・・野球だったかもしれない でも僕は混ざれなかったんだ みんな僕よりも大きい人だったから 木の下で座っていたら 80過ぎのおじいちゃんがちょこちょこ近づいてきて 「そんなつまらん顔するな」って言ってきた それから僕にいろんな楽しい話をしてくれた あのころの僕はずっとふてくされたままだったけど そうしたらおじいちゃんはかぶっていたつぶれた帽子を手にとって 「じゃあよぉく見てるんじゃぞ」 1 2 3 ・・・・・・・・・・・・・・・ パッ! まぶしいと思った次の瞬間、 真っ白なハトが帽子から飛び立っていった 150 名前:star in summer 2 [] 投稿日:03/06/21(土) 23 54 ID BZhwUtPe 僕は目の前で起きた奇跡に驚いた 「おじいちゃん、どうやったの?」 「これは奇跡じゃ、わしにしかできん」 「じゃから、お前にしかできない奇跡もあるはずじゃ」 「そんな暗い顔してたらそれが何かもわからんのうて」 「じゃからまずは笑うんじゃ」 おじいちゃんはそう言ってまたどっかに行った。 この世は奇跡に満ちている。 そして僕も見つけた。 僕にしかできない奇跡。 大好きな君を笑顔にできる奇跡。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 土星さんの帽子 152 名前:土星さんの帽子.1 [sage] 投稿日:03/06/22(日) 00 17 ID Z5WLE2C3 夏至祭の夕暮れにはいつも 偶然のように道ばたで土星さんに逢います 土星さんは自慢の帽子をぴんと立てて ふわふわ浮いてて でも足は田んぼの泥だらけで たくましい二の腕が陽に焼けていて 土星さんは星を見るのがとってもとっても好きで こんな白夜だと星が見えないね と笑いながら話します あたしは何か言おうとするけど 土星さんが言ったとたん 本当に太陽は沈まなくて こんにちは と精一杯の大声で 土星さんの笑顔に付き合って でも土星さんの本当の顔は帽子の広いツバに隠れて見えない あたしも星を見るのが好きよ とつぶやきます 土星さんの帽子は立派な縞模様で 広いツバも立派な立派な縞模様で 誰もが土星さんの帽子に夢中で 欲しがって 触りたくて だから夏至祭の夕暮れにはロケットがいくつも飛び交うけど 土星さんはどこ そんな黄色い国 ほんとかしら 土星さんはあたしと手をつないであぜ道を歩いています 153 名前:土星さんの帽子.2 [sage] 投稿日:03/06/22(日) 00 18 ID Z5WLE2C3 あたし土星さんが好き 土星さんの笑顔も好き たくましい腕も好き 帽子に鳥がとまって つるっと滑るのも好き 土星さんの帽子が好き 帽子の土星さんが好き 思い切って言いたかったけど かがみこんで土星さんの顔をのぞきたかったけど 土星さんはどこ 土星さんの帽子はどこ 土星さんは帽子 帽子は土星さん あたしは何も言わないで そんな白夜の国で夢を見て 土星さんの本当の顔は帽子に隠れて見えなくて 土星さんの本当の顔は帽子かもしれなくて そんな黄色い国 土星さんの笑顔を あたしはいつまでも見つめていました 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ なぞなぞ 154 名前:なぞなぞ [sage] 投稿日:03/06/22(日) 10 23 ID pOn199f3 わたしの頭の上にあって あなたの頭の上にあって みんなの頭の上にある この世で一番大きな帽子 時には不安なまだらに染まり 時には綾かなリボンを飾り 時には幾億ものダイヤで彩られる 被っているのに見えなくて 触れているのに脱げなくて 穴があいてもつくろえない この世にたった一つだけの 掛け替えのない大切な宝物 それは、なあに? 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 156 名前:名前はいらない [sage] 投稿日:03/06/22(日) 21 01 ID NRasqafE アイツはいつだって帽子をかぶってる いつ見ても目が隠れそうなほどに深々と けれど夜には外すんだ ある日そいつに聞いたんだ なんでそんなに帽子が好きなんだって そいつは答えたよ 帽子が好きなんじゃない うちの家計は太陽の光が苦手なのさって 僕はそいつの家族を見たことがある 家に泊めてもらったときににね それは夜だった 居間には蝋燭が一本立ってるだけだった けれど部屋は隅々まで光で満たされていたんだ 光の伝播をしてたのは家族の頭部だったよ 回想に耽りながら思った 正直に紫外線が怖いと言えよって だから彼はいつだって帽子をかぶってる 必死に運命に逆らっている彼は美しい そんな彼に僕は教えてやりたかった 夏に帽子は蒸れるだけだってね 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 帽子の下 157 名前:帽子の下 [] 投稿日:03/06/22(日) 23 31 ID uZVinGW5 五年目のテレビの上に、それは舞い降りた。 こんな雨の降る日には、とても似合わない、ピンク色のリボンのついた、麦藁帽子。 思わず手に取り、被ってみたけれど、やはり僕は似合わない。 この麦藁帽子には、君が似合う。 青い服が好きだった、君が似合う。 それが笑顔でも、泣き顔でも。 テレビの中の砂浜を、一人で駆ける少女は、 このアイドルタレントよりも、君が似合う。 海から風が渡ってきて、砂におおきく「心」と描いた。 君はそれ見て立ち止まり、何かを思い出したに違いない(それが僕のことであってほしい)。 おおきな文字を、君は腕をいっぱいに使って、円でくり抜きはじめる。 掬い捕ろうというのか、君は、その、おおきな、心を。 白い額に褐色の汗をかいて、きっと誰にも、僕にも見せたことのない真剣な眼差しで。 君の小さな両腕が、砂に潜る、一生懸命に。 僕も知らない、謎の巨大円盤を持ち上げようとする。腕が、折れ。 そこへ陸から松林を越えて、いつの間にかやってきた別の風。 君の麦藁帽子を、飛ばしていった。 海を越え、円い水平線をも、越えていった。 君の姿は消え失せ、立ちくらむような時と距離とを、越えてきた。 そして今、五年目のテレビの上に、舞い降りた。 手に取ってみると、積もった埃が舞い上がり、まっさらな円になった。 姿見に向かって、立つ。 ピンク色のリボンのついた、魔法の円盤、その下に、 七色の光線が降り注いだ。しかし、君は現れない。 似合わない僕が、帽子のせいで、冴えない顔が、さらに冴えない。 現れるべきだ、君は、この暗くなった部屋に。 現れるべきだ、君は、僕を消し去って。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 存在しなかった帽子 159 名前:「存在しなかった帽子」 [sage] 投稿日:03/06/23(月) 00 27 ID vhJ5AGtB 映画館の暗さで誰も中になる動きが見えないから 好きなこと隠れてしてみても気づかないことが事の起こりでした 「そういうのを死角というんでしょ?」 窓枠の色は誰も気にしないままガラスを通す紫外線だけ気にして 暗闇の中で勝手に理由をつけてはひとりでに怖がってみたりする 筒状の紙の中に何もなくてもため息をつくことなく じっと覗いていればいいと教えられました 枝に引っかかるのは風船と帽子 登っていって降りられない子供なんてもう何年も見ていないだろう 「いや──最初からいなかっただけだよ。」 絵を描くように封筒の中から空を切り裂いていく 道具のない詐欺師の真似だけをしていても左手だけが空回りして 帽子のなかった彼らの手品は始まらないから 僕らがほら何か消してしまうために最も簡単なことがある それは別に何かを与えるわけじゃなくて、皆が焦点をずらせばいいんだ 「総員、右向け、左。」 誰も気にしないように忘れてしまうように仕向けるそのしぐさが 消えてしまった全てのことへの命取りになるから 帽子の存在しなかった死角なんて思いもよらなかったんだ 僕らはいつも手品師より上手く 帽子の中から消えてあげるから 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 冬休み 160 名前:冬休み [sage] 投稿日:03/06/23(月) 11 02 ID DTjCujEg がふがふと換気口から吐き出される蒸気を 風が蹴散らしていくのを ジャージを着込んだ男のひとが じっと見ていて そのひとの影が、輪郭を際だたせて、白い霜一面の草の地べたに映っている その柵をむこう、広い傾斜面には 街灯の黄ばんだ光が落ちて、スキー場のゲレンデのように寂しくたたずんでいる そのはるか深い地面の底で 深海魚のようなかたちの まだ誰にも名づけられていない種類のある虫が 長い胴体中からつきでた細くしなやかな足をつかって 少しずつ土を掘っている 彼には目がなく 痛覚もなく 時間も知らずに 彼は、彼の腸から伸びた襞(ひだ)の後ろで、わずかに思考している そして、生まれてから今日までに 細胞のひとつずつに染み込んだ 一匹の虫の、感覚の あるひとつの切れ端を、足の一本にただ刻んでいる 掘削の途中でその足がもげ落ちても、彼は気づかない 彼は足というものを知らない 廃材を積んだトラックが、地響きをあげてアスファルトを踏みつけ 辺りの民家を震わせて 電線の上のカラスが飛び立つ先で その日 しんとした教室で ふたつの手がカーテンを引いていくのを 少年が、少し離れて、その四角いスクリーンの向こうへ、飛ばされた帽子を、風が遠くへ運んでいくのを見ていた。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 見えるものは見えたもの 161 名前:見えるものは見えたもの [] 投稿日:03/06/23(月) 23 08 ID KM8X2i3E 残念だけど顔を見ても駄目なんです 長いあいだの王者が倒れて 出番が回ってくる 森を吹き抜ける風の音は それでも誰かを迎えるだろう 泣いても駄目 怒っても駄目 出番が回ってくる 笑えるか? 嫌なことを見て生きていく それとも 何も見ないで生きていく でも…… しょうがないな 誰かが可哀想に 見えるときは 一緒に泣きましょう 赤いベレー帽かぶったおばぁさん 何を見ていたんだろう 今日一日のオレは 泣いても駄目 怒っても 駄目 何かを見て生きていく 笑えるか? 162 名前:見えるものは見えたもの-2 [] 投稿日:03/06/23(月) 23 09 ID KM8X2i3E 帽子なんか必要ないよ ヘルメットでチャりんコに乗るような 邪魔なんだよ 顔も見えない でも一体 何を見ていたんだろう 今日一日 一緒に泣くような人もいなかった 残念だけど何を見ても駄目なんです 泣いても駄目 怒っても 駄目 出番が回ってくる 笑っちまうぜ 一体オレは 何を見て いたんだろう 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/538.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ かっこでキメろ 640 名前:かっこでキメろ [] 投稿日:03/05/27(火) 07 28 ID BnTs+zvr かっこつけて 町を歩く 「俺は黒の似合う男です」 「バイクに興味があります」 「でも盗んだりなんてしません」 「俺は今からデートに行くんです」 かっこはずして 町を歩く 俺は変態 俺は法律 タバコのポイ捨てした奴は俺が裁く その場でお前が捨てたタバコを食わせてやる 俺にはやっぱり裸が似合う 誰か綺麗なお姉さん俺とやりませんか? っていうか合意なしで背後から バイクの振動であなたと燃えたいです あのV-MAXを盗んで走りだしたいです 俺は今からデートに行くふりをしています 本当はデートなんかしたことないです 世界め、滅びろ! ああ、王になって、この世を玩具にしたい アメーバ かっこでキメろ アメーバな俺 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 伊織 ◆CwbNjg5.YQ 641 名前:伊織 ◆CwbNjg5.YQ [] 投稿日:03/05/27(火) 12 35 ID 1aoEKt8K 名もなき空間 「」 ただただ静寂な空間に 2人背中合わせに座る 「」 口を開けど届かない 貴方は応えない 偽らざる拒否 「」 どこまでもノイズに囲まれた空間に 2人向かい合う 「」 全てがかき消されていく 貴方はうなずく 偽りであっても 「」 真偽混ざり合う空間 埋めるのは貴方次第 私次第 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 「内緒」 642 名前:「内緒」 [] 投稿日:03/05/27(火) 21 09 ID vRoG9kbq より、呑み会どうするの?」「ああ、女子は来ないらしいから れないよ、何でそうなるんだろう。」「意外だなぁ、君がそんなに が二年前の話。笑ってもいいよ。」「二年前って言ったら君25だろ?それ とでも言いたいわけ?」「そんなつもり無いさ、ただ たわけじゃないわ。」「わからんね、つまりさ うよ。」「なるほど、悪いことじゃないと思うがね。くっ じてないでしょ?」「そういう問題じゃないだろ?それに君のほう あげる。」「どうも、 ってる?」「君こそ になるんだろう。」「俺にも ・・・・・・・・・」「・・・みる? でしょ。」「だよな、ほんの冗談だよ。君が く気?そういうの一番嫌いよ。」「偶然だな、俺 「おかしい?」「おかしくは、ないよ。」 「美味しい?」「ああ、美味しいよ。」 「上手?」「いや、それは・・・。」 もしれないな。」「かもじゃな たい。」「俺もだったりす 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 空まわり 643 名前:空まわり [] 投稿日:03/05/27(火) 21 53 ID 2A/ykEob 窓に浮かぶものをつみとって 花瓶にならべて歌っても ひらかない種はひとりにもぐりこんでいく それでもまたつみとって 水をそそいでしまうのは 光が影を大きくしていくからかな いつか暗が体すべてを覆いつくしても 光はいつだって空にあるよ 声にならない この闇を 一つのまるいものに変えて 「 」 つぶやく声は空にとけていく まぶしくてにぎれないものはみんな 水に溶かして飲んだ ともることのない光を 目の上いっぱいにならべながら 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 言うを送る様に 644 名前:言うを送る様に [] 投稿日:03/05/27(火) 21 54 ID WIWscIBq 言うを送る様に あなたに無言の問いかけをしました。 あなたはその問に 笑いながら答えませんでした。 ただ髪を撫でて 季節と共に離れてゆきました。 そして二回目の冬 あなたは私の問に答えてくれました。 あなたの答えは 私の言葉を取り戻しました。 その答えは 正しくはありませんでした。 けれど 私は言葉を取り戻しました。 「二年間どこへ?」 あなたは無言で笑っています。 私も何も答えず あなたの言葉を心の吹き出しで見つめるのです。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 6 648 名前:6 [] 投稿日:03/05/28(水) 14 09 ID bbH0TipA 投げる白 掴む黒 潜む赤 包む青 香る黄 全てを 見透かす色の名を みな忘れて 空が近づく様を ただ 「white」「black」「red」「blue」「yellow」「 」 「white」「black」「red」「blue」「yellow」 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ぼくマック 651 名前:ぼくマック [sage] 投稿日:03/05/28(水) 22 28 ID m+fCQdUX ぼくはマック 本名はPPC 7200 OS 7.5.3 ぼくは「」がきらいだ ファイルに混ざると 宇宙語に化けるから 文章は読めるのに「」の中だけ宇宙語になるんだ 「」なら化けないけど 「」と区別が付きにくいから やっぱり好きじゃない 6才ぐらいの頃は 半角を全角に置換することばかりやっていた まず「を「にする それから」を」にする ご主人様は時々「ち」と言う ぼくは身がすくむ 置換する「と」の数が合わないことがある 一体どういうわけだろう 「」を使う人は ぼくやご主人様がこんなことで 時間や手間をかけていたことを知らない いまはお節介な誰かさんが 手紙を勝手に読んで 「」を「」に書き換えてる 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ かぎかっこ… 652 名前:かぎかっこ… [] 投稿日:03/05/29(木) 10 08 ID +UAWmozU 小さな画面いっぱいに書いた文字と その中にある「」 「面白いことかけないしぃ」 とか言っていつも使うのだ。 もしも口頭での会話で言葉に「」が付くならば お前が一番おもしれぇよ。お笑いの主役かも。 それもピーターパン並の。 「誰だって飛べるぜ」みたいな。 …そう、鍵括弧だって飛べるぜ。 T←二つあわせりゃタケコプター …はいすいません、つまんないですよね。 でも思うんです。こいつのお陰で彼女いるんだなって。 メールでした告白。手紙でもした告白。口で言う勇気のない俺。 でもどちらにしても 「付き合ってください」が 鍵括弧のお陰でより力強く、より現実的に、聞こえたはずだから。 人は今日も鍵括弧を吐き続ける。 その体が壊れるまで。死に行くその日まで。 俺も吐き続ける。愛する人へ、想いを忠実に届けるために。 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 好都合 654 名前:好都合 [sage] 投稿日:03/05/29(木) 15 16 ID sSoTrqa9 お前は 「死んでいいよ」 と 掛け声を かける 早く「死ねよ」 首吊って「死ねよ」 燃えて「死ねよ」 「飛び込んで」死ねよ 「なんちゃって」 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/369.html
ページ:1 2 作品 ■▲▼ PINPORORIN PINPORORINで夢覚めて こどもが国に帰るころ 有史以前、マリオが穴に落ちるような昔 蛙さわさわ独り言 夜遅く にこやかに (^-^)逃げましょうよ うん うん うん… うわべだけのエプロン姿 進化をやめたスクーターに跨がり 寒いだけのマフラー姿で泣き出す ぼふぼふ1mlの吐息・温もり Kitchenより鳴らす警報 「我は魔王であるぞ! 筒持て!猿を捕まえよ!」 5時のチャイムがPINPORORIN 皆さんお家に帰りましょ 512 名前:PINPORORIN[] 投稿日:2005/12/02(金) 20 57 49 ID 3nc0yo0D 【コメント】 535 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 26 30 ID w6exkan0 512 2~4連めなんか好きだし、実像を結ばない世界の構築やイメージの拡 散は否定しないし、むしろじゃんじゃんやってほしい。ただ、肝腎のことば運 びが、どーにも散漫で中途半端に感じるね。 540 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 48 59 ID 79Y+WSMh 512 PINPORORIN テレビゲームですね。。すごいほほえましかった。 ■▲▼ 暗闇 本当の暗闇を知っているかしら 午前2時過ぎ マチの明かりは消え失せ 薄い夜の雲が月に覆いかぶさる 星の微かな輝き 部屋のカーテンを閉め 電気類を全て電源をOFF だんだんと目が慣れてきてしまった ほんとうのくらやみをしっているかしら 暗い部屋の中 瞼をそっと閉じる 光を覚えていた瞳がやがて落ち着く チラチラな残光 違う これは瞼の裏を見ているのだ ホントウノクラヤミヲシッテイルカシラ 瞼の瞼を閉じる 二枚目の瞼を閉じる さーっ さーっ 目玉が黒色に支配されたかと思うと ねばねばした液体になってしまった ゆっくり1枚目の瞼を開ける ドロドロドロドロ ドロドロドロドロ そうだ これが本当の暗闇だ ソウヨ コレガホントウノクラヤミヨ 光は永遠に消え失せ 暗闇だけに見られ続けている 513-514 名前:暗闇[sage] 投稿日:2005/12/03(土) 17 13 42 ID +MumJxAu 【コメント】 535 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 26 30 ID w6exkan0 513-514 二つめの「瞼の瞼」が眼球を溶かしてしまった、というのは分っ た。んで、「瞼の瞼」って、いったい何なのさ?という疑問だけが残る。 540 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 48 59 ID 79Y+WSMh 513-514 暗闇 本当の暗闇って実は知らない。ので、どうもぴんとこなかったんですよ。ごめんなさい。 ■▲▼ 摩天楼 煌めく都会の イルミネーション 大時計 日付が変わるわ 急いで駆けてく シンデレラたちを なぜか冷めた目で 見送る私がいる 本当はすべてを 知っているのよ 気付かないフリして 抱かれるのよ 愛の道しるべ 遠い昔に見失って 今は樹海の中 迷い子ね私 むこうを向いて 煙草をふかすあなた 背中のほくろに 指を這わせながら オリオンも見えない この街は 私には眩しすぎるなんて ふざけて言ってみる 詩人たちは 死んでしまい 誰の言葉も 空っぽだけど せめてほんの一瞬 あなたの掌の温かさ 信じられたなら よかったのに・・・ 早朝の地下鉄は 人影もまばらで 逃げ遅れたシンデレラはいつも 愛を知らない 無限の迷宮 自分さえも見失って 泣いている 515-516 名前:摩天楼[] 投稿日:2005/12/03(土) 23 54 22 ID Xy/uR0rd 【コメント】 535 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 26 30 ID w6exkan0 515 ありがちで表面的なイメージの羅列で、正直入り込んでいくものがな いんだけど、意外と完成度は高いと思う。例えばこれがテレサテンの未発表曲 だったりしたら、爆発的に売れるのかもしれない。 540 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 48 59 ID 79Y+WSMh 515 摩天楼 歌詞みたいですね。つか歌詞です。うまいです。うまいんだけど、ありきたりという 批判はまぬがれないなあ。いや、ありきたりではいけないということもないんだけど。。。 ■▲▼ ぼくがおとなになったたったひとつの理由 お父さんはいつも小学校までぼくを迎えに来てくれます その日の帰り道 ぼくたちは子犬を拾いました おかあさん、飼ってもいいって言う? ぼくはおとうさんにたずねます たぶんね。父さんからもお願いしてみるから うん ただいまー 玄関を開けると、いつものようにおかあさんがエプロンで手を拭きながらスリッパをぱたぱたいわせて出てきます おかえりなさい。あら、子犬ね ぼくはちょっとどきどきしながら言います おかあさん、おねがいがあるんだけど おいしそう。煮込みがいいかしら? おかあさん、おねがいがあります、煮込まないでくださいっ! あら、焼いた方がいいの? お父さんは? おとうさんはすこし苦笑いしながら 食べずに飼った方がいいんじゃないかな? まあ! おかあさんは頬をちょっと赤くして わたしったら、食い意地張っちゃったわね。そうよね、もうすこし大きくなったほうが脂ものっておいしいわよね おかあさん、脂をのせないでください、おねがいします! もう、この子ったら。反抗期かしら。うざいわ ぼくはもうすこしでぼくは泣きそうだと思いました おいおい、母さん、そんな言い方はないよ。自分の子に反抗期なんて言っちゃいけない。虐待家庭みたいじゃないか そっちかよ、と ぼくはちいさくつっこみをいれます 優等生づらしてちいさくつっこんでじゃないわよ、リアル消防のくせして おかあさん、そのとおりです。異存はありません じゃあ、どっちかに決めなさい。子犬を食べるの? あなたを食べるの? 二択! なんで!? おとうさんはぼくの肩に大きな手をのせると、言います おまえが決めなさい ぼくは逃げられないことを悟りました 子犬、子犬を、子犬を食べましょう、みんなで! おとうさんとおかあさんは顔を見合わせると、すこし安心したようにうなずき合いました それからぼくは子犬をおかあさんに渡し、ぼくは自分の部屋に入りました そして、晩ごはんができるまでの間、オナニーしました 518-519 名前:ぼくがおとなになったたったひとつの理由[sage] 投稿日:2005/12/04(日) 09 25 44 ID zhcfz4Mb 【コメント】 535 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 26 30 ID w6exkan0 518-519 軽妙なナンセンスは、ぼくは大好きなんだけど、それだけに、 ディテールの細かな狂いがすごく気になる。例えばお母さんの口からこぼれる 「うざい」「リアル消防」、子供を反抗期と言うのがなぜ虐待になるのか、な ど。オナニーも付け足しに感じるしなあ…。 541 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 50 19 ID 79Y+WSMh 518-519 ぼくがおとなになったたったひとつの理由 笑った、いやあ笑った、これって、お母さんがさ 「世話は自分で全部できますか?」って聞く場面のパロディだよね。。 食べるっていう語彙に変えるだけでものすごいシュール!!かつ なんとなくアイロニカルなもんまでかもしだしてて凄い!!現実の不条理性つか大人はずるいのだ。。 最後のオナニーもパンチが効いてると思う。やりきれなさが出てる。 泣きふせってしまうわけじゃあなくて ここはオナニーなんだよね。。また読ませてください。 903 名前:名前はいらない[sage] 投稿日:2005/12/05(月) 14 35 01 ID MlwI55eR 本518-519 ぼけとつっこみ。ブラックではあるのだろうが明るい笑いのあるこの 作品はまるでコントのようです。 906 名前:ゼッケン ◆ZKKEnLZjOY [sage] 投稿日:2005/12/08(木) 14 15 58 ID Nh2j/T32 「ぼくがおとなになったたったひとつの理由」を書きました。 審査していただいたみなさん、ありがとうございました。 【得点】 3点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:2点 ■▲▼ 道端の鬼 道端で鬼に出会ってしまって、右手の手首から先をひきちぎられた。 医学の進歩もたいしたもので、再生医学という分野がある。数年前に 使われ始めた神経系の即効薬を使うと、損傷した部分の神経の記憶に作用して、 記憶どおりの形状に復活させてしまうことができるようになった。 ただ、時間制限のようなものがあって、神経の記憶は刻一刻と薄れてしまうので 形状が復帰できるのは、最長でも24時間以内の投薬が必要とされる。 通常2時間を越えると、奇妙な奇形がどこかにはいるようになる。 さて、ひきちぎられてしまった右手だが、やはり不自由なのでこの薬を使用する。 ただ、少々辺鄙な道で出合ったのと、暫く痛みで失神していたのが不運で、 5時間ほど経過してしまっていた。危惧していたとおり、私の右手には奇形が 現われた。人差し指が曲がったままで伸ばすことが思うようにできないのは、 リハビリでなんとかなると思うのだが、親指の先端1センチほどが3つできてしまったのには 閉口した。爪も3枚。ちょうど花のつぼみがみっつ付いたような感じで 3つの指先がぷりん、ぷりん、ぷりん とできてしまった。 整形を受けてもいいのだが、なんともなんともな気分である。 この夢のような薬が発売されてから、奇形の動物、人間が実は増えた。 安価であったこともあって、どうも実験に勤しんだ奴が多かったらしい。 件の鬼も多分その実験のあげくで、頭部の一部、あるいは人体のかなりの部分に この再生薬を使用してしまった誰かの成れの果てなのだと思う。 既に一部の宗教関係者からは、”悪魔の薬”と糾弾を受け始めていて、”人間は神の領域を 侵してはいけない”と古来から幾度も聞いたような台詞が世界中を走り回っている。 524 名前:道端の鬼[] 投稿日:2005/12/04(日) 19 17 14 ID W0etF7UW 【コメント】 536 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 32 51 ID w6exkan0 524 発想はいいと思うし、文章も滞りなく、書ける人であると思われる。 が、奇形が生じてこの後どうなるんだろう、と思って読んでたら、そのままで 終ってしまって、肩透かしを喰らった印象。少しもったいないかな。 538 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/07(水) 19 57 42 ID r+hX40My 524:道端の鬼:ID W0etF7UW氏 奇妙なSF風味。解説のリアリティがもたらす不吉さに拍手。 541 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 50 19 ID 79Y+WSMh 524 道端の鬼 示唆してるもんはわかるんだけど、はっきり書けばええやんか、ごまかすんじゃあねえよ とちょっとむかつきました。 905 名前:リーフレイン[sage] 投稿日:2005/12/08(木) 09 39 28 ID j8M4J8+d 道端の鬼書きました。。もろSFショートショートになってしまって、我ながらこれを 詩だっと言い切っていいものかどうかちょっと悩んだ次第です。。 【得点】 1点 ◆L4LyBSss3w:1点 ■▲▼ カレンダー ぼくら 固く手と手をつないでいこう あるいは 夢中でさよならを交わそう ぼくらは若く ぼくらの素肌は 焼けつくような陽射しの下で 神様みたいにさらされている 武器もノートも見せかけだけの 舞台装置もいらない いらない ぼくら 胸を張り降参しよう それからぼくら さよならを交わそう 開かれた窓 読みかけの書物 ぼくはふたたび 白い椅子を夢見たりはしない 風船は割れたはずなのに おまえの青い網膜の裏側 オレンジジュースをまきちらしている ぼくの頭上を 黄金の太陽が 花粉にまみれて回転していく 「何度でも夏はよみがえる」 たれさがる空を 一枚一枚めくりあげている ぼくの中の少年よ 打ち上げられた海岸で まばゆいネオンの屋上で 照明の落ちたリングの上 または保健室のベットの上で ぼくは流れるぼくの鼻血から 甘い果実のような 死の誘惑を むさぼるように 嗅ぎとったものだ だから 降りつづく 雨に傘を投げ捨てる そんな風にしてぼくら 歴史のカレンダーをめくろう 永遠を読み飛ばすのには 一秒だってかからない これからぼくらの労役は 誠実さだけを求めて遍歴するのだ それでは さあ! 固く手と手をつないでいこう ぼくら 夢中でさよならを交わそう 525 名前:カレンダー1/2[sage] 投稿日:2005/12/04(日) 19 31 44 ID r/ptzgOR 【コメント】 536 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 32 51 ID w6exkan0 525-526 これはいいね。やはりイメージの連続だが、ストレートな若さと マッチして、読んでて心地いい。難点はタイトルが弱いのと、1連めの「胸を 張り降参」する対象がよく分らないこと。佳品です。 541 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 50 19 ID 79Y+WSMh 525-526 カレンダー 若さを感じた なんて書くと、年寄りなのがばれてしまうんだけど。 そんな感じの爽やかさが流れている詩でした。 【得点】 3点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:3点 ■▲▼ 一人酒 一人じゃやりきれなくなった夜は 酒を飲んで何とか自分を誤魔化して 寝ちゃえばいいのに 変に目が覚えちゃって ぐちゃぐちゃ今まであったこと思い出して 若いなぁなんて妙な客観視 出会った人大好きだった人離れてった人離した人 たまにはメールしようか 覚えているかな なんて関係ないよ ありがとう酔っ払った俺 馬鹿だなぁ でも愛おしい俺 これからの人生も楽しみにしてる とか思って寝ようか おやすみ 527 名前:一人酒[sage] 投稿日:2005/12/04(日) 22 49 58 ID jVbKU9d8 【コメント】 536 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 32 51 ID w6exkan0 527 さてはこの詩、リアルタイムで書いたな(苦笑)。実は寝酒ってのは 体温が上がって寝つきが悪くなるらしいです。共感は一番だったなあ。 541 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 50 19 ID 79Y+WSMh 527 一人酒 いいですねえ、、実に素直で実感がこもってて。。 おやすみなさい とお返事してしまいそうになりました。 543 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2005/12/07(水) 21 47 22 ID ULgMo5G/ 次点 527 一人酒 自分を愛することは大事だけど難しいのに、自然体で それを語る姿勢が好きです。 922 名前: ◆jipx.wAXvs [] 投稿日:2005/12/09(金) 09 07 58 ID lgqbhfqO 一人酒」書きました。 見抜かれてましたけれど、リアルタイムで書きました。ははは。 酔っ払って5分か10分位でがーっと書いたので、 朝起きて我に帰って読んだら感情たれ流しみたいでちょっと恥ずかしかったですが。 気に入っていただけたみたいで好評価なコメントが多く嬉しかったです。 コメント・点数ありがとうございました。 【得点】 1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ■▲▼ 芥子の実 キサゴータミーよ 死した我が児を抱き 町を歩き続けた若き母よ 「芥子の実をください」 うだる熱気はいともたやすく 懐の柔肉を溶かしただろう 真白き布で被うとも 数限りなく蝿はまとわり たちのぼる腐臭に犬どもが 空腹の呻きを発しただろう ただれた我が児の再びの呼吸を まことに望んでいたのか 「芥子の実をください」 家々に芥子の実はあれど 家々には幾代もの人影が遺っている 「芥子の実をください。死者を出していない家のお方」 知っていたはずだ そんなものなど無いことは 歩きたかったから歩いたのだ 胸の中の愛しき者が 崩れ果て骨だけになろうとも 離したくなかったから離さなかったのだ 「芥子の実はありません」 釈迦の思惑にしたがうキサゴータミーよ 私には今も 不安と絶望と焦燥と憤怒とやるせなさに追い立てられ 涙に涙を流し 腫れた足に血を引きずりながら 家々の戸を叩く 腐れた我が児を抱えたおまえが見える 528 名前:芥子の実[] 投稿日:2005/12/04(日) 23 10 01 ID zI3j2qGw 【コメント】 536 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 32 51 ID w6exkan0 528-529 お釈迦さまのエピソードだけど、ここではキサゴータミーの哀し みにスポットが当ってるよね。ぼくも、肉親を亡くした人は哀しむ権利がある と思う。最近起った痛ましい事件の数々を思い出す。 538 名前: ◆L4LyBSss3w [] 投稿日:2005/12/07(水) 19 57 42 ID r+hX40My 528-529:芥子の実:ID zI3j2qGw氏 あまり馴染みの無い「キサゴータミー」と言うモチーフでありながら、 説明的にならず、尚且つ人間の業にまで切り込んだ筆致が見事です。 541 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 50 19 ID 79Y+WSMh 528-529 芥子の実 子供の死というのはこういうものかもしれないと、あらためて思いました。 解かっていてもああしなくてはならない母の姿を 少し客観視のはいった哀れみで書き出して いて、とても良いです。 907 名前:あぶく ◆OPBYKkBBNQ [] 投稿日:2005/12/08(木) 14 25 48 ID jW2SQReV 『芥子の実』書きました。点いただいて嬉しかったです。 今回は参加者が多くて、どの作品をどなたが書いたのか、これから明らかになるのですね。楽しみです。私の読みは当たっているのか(笑)。 【得点】 2点 ◆L4LyBSss3w:2点 ■▲▼ 愛の左下 腹の左下 少し寄ったとこで 鈍い痛みが私を襲う 同時に胸から揺さぶるような 酸っぱい衝動が私を見舞う 腹の具合?それ 悪いと言うより 悪いと言うより 何だか変だ 下るなら もっと 裏急後重と キリキリ来ても いいはずじゃない 変だ変だ こういう具合は 腹圧か愛か 足らないみたい? 一気に行け! ありゃ へなへなじゃーん ぐっと 踏ん張れ 何故来てくれん? ガスも出ないのか こりゃダメなのか グリセリンに頼るよな ヘタレは勘弁 左下から不思議な声が 来るのか来るのか・・・・・・・・・?待望のヤツは くるりっとしゃーん!! 何と細っちい我が娩出物 可愛すぎて涙が出るなり しかししかーしだ おっ まだ来るのか おっ おっ おおお まだまだ 来るのか おおおお これは 優にいつもの 2回分なり 3回分なり 5回分なり おーい 2日分? 見る見る容器は 黒々と 満ちる しかし おかしい この後重感は こんな普通の 物で済むはずが おっおお それが その声なのか 左上から不思議な声が ・・・・・・おかしい もう 帰ったようだ そういうこともある不思議な夜だ 寝ようとするか 愛する妻は わたしの寝床が冷えてしまったと 湯たんぽを置き 待っているだろう くるりっとしゃーん!!!どしゃーん!ばしゃーん! おいおい ジョニー 前触れもなしは勘弁してくれよ 愛に包まれて 生きる喜びを十二分に知る 素敵な夜さ 妻よ 明日は お粥にしてくれ 530 名前:愛の左下[sage] 投稿日:2005/12/04(日) 23 41 13 ID +js0gW91 【コメント】 536 名前:Canopus ◆DYj1h.j3e. [ ] 投稿日:2005/12/07(水) 01 32 51 ID w6exkan0 530-531 何書いてんだ、いったい(笑)。それにしても「くるりっとし ゃーん!!」は、ものすごい擬音だと思う。こういう宿便は女性のものだと思 ってたけど、男性にもいるのね…。タイトルが何とも微妙で、好きだ。 541 名前:葉土 ◆Rain/1Ex.w [sage] 投稿日:2005/12/07(水) 20 50 19 ID 79Y+WSMh 530-531 愛の左下 いやあもう、実体験の裏づけに満ち満ちた、実にリアルな。。。。面白かったです。 912 名前:cレール ◆n/ANJuS0Pg [sage] 投稿日:2005/12/08(木) 23 42 00 ID agYQgT1U 「愛の左下」を書きました。いつものように勢いでドドドと書いたもんで、恐縮です、はい。 ですから言い訳のようにいいとか悪いとか後でくよくよしません!晩ご飯マズくなるから! と言う事で唯一しまった・・・と思ったのが 「私」「わたし」表記が混じってしまったと言う事です。 体験談かどうかはコメントを控えさせていただきます。晩ご飯が以下同文です。 私的な衝撃リポート(チラ裏とも言う)に対し評や点を下さった皆様ありがとうございました。 もしかしてポエム大会より・・・参加は気軽・・・?と思い始めました、気のせいでしょうか。 【得点】 2点 Canopus ◆DYj1h.j3e.:1点 葉土 ◆Rain/1Ex.w:1点 ページ:1 2 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/582.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 作品 ■▲▼ そんな瞬間 810 名前:そんな瞬間[age] 投稿日:02/07/30 00 54 ID ??? バスタブに体をあずけている僕 立ってシャワーを浴びている君 腰のくびれを流れ 君の下向きにとんがった毛から したたり落ちる水滴 愛とか恋とか守りたいとか 難しいことは分からないけど こんな瞬間のために人は生きていて こんな瞬間が大切なもののような気がする 後ろから抱き寄せた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 温度 818 名前:温度[sage] 投稿日:02/07/30 02 58 ID ??? 怒りに震え上昇した体温 そっと浸す 水の中 昨日見た夢の名残を 頭蓋の隅に置いたまま 水の中で自我を手放す 水の冷たさを 浸食していく体温 回遊して入れ替わる 高温と低温 上は温み 下は冷え 入れ替わり 入れ替わり続け くるくると 翻弄される 僕の体温 水の温度に身を任せ 体を鎮め 心を静め 呼吸すら手放しそうになる 真夏の水浴 一体化した 水と僕 水温と体温 放出された 熱と呼気 水に溶け 水になる 僕と水 体温と水温 境界線も曖昧に 溶ける 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 微生物のスープ 819 名前:微生物のスープ[sage] 投稿日:02/07/30 03 13 ID ??? 月のない夜のプール 微生物のスープ 親和する白い体 親和する体操着 俯せに浮いて 薄い耳を漬す 陸上部 沢田素子さん 14歳 恋人の枕に夢の 残滓を貪るかのように 俯せに浮いて 薄い耳を漬す 生徒の唾液や汗や鼻水 様々な分泌物や 血液 最後にちびった糞尿少々 青臭い 夏の残滓 微生物のスープ ほっぺには ひたひたと 寄せる波 産毛の気泡が 潰れるたび いちいち細かな音 未だ震え 信号を送る 冷たい鼓膜 囁き続ける 微生物のスープ 月のない夜のプール 微生物のスープ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 山神の水瓶 824 名前:山神の水瓶(1)[sage] 投稿日:02/07/30 09 59 ID ??? 季節はずれですいませんが 一番最初は雪だるまでした 仲間と一緒に降ってきたんです 地球はほんの赤ちゃんで 線香花火の先みたいに じりじりぶつぶつ泣いてました ここは最高に居心地がいいんで ずっといようって決めました いろんなところに行きました 海が一番 地下水二番 産死があって五に霧ね 夜霧 朝霧 夕霧になって 恋人包むのが あたしの趣味 出歯亀じゃねえかって人聞きの悪い 守ってあげてんです出歯亀から そういやあたしちょっと前まで スーパーカミオカンデにいました 聞いたことはある?はいな ニュートリノてえ素粒子が 水中を光速で駆け抜ける その青い光を見るための施設 地下でうとうとしてたら 連れて行かれちゃいました ノーベル賞は確実 大統一理論の完成と 科学者たちが竹輪みたいにいきり立つ 無学なあたしにゃちんぷんかんぷん 地下1000メートルの廃坑 直径50センチの光センサーが 一万一千百六十四個 びっしり並んだ円筒形プール 人呼んでメデュウサの膣 あたし達は おばさん て呼んでました どうだったかって あんな退屈なところはもうこりごり 825 名前:山神の水瓶(2)[sage] 投稿日:02/07/30 10 01 ID ??? 溶けてるものがほとんどない もちろん生き物も一匹も 循環して浄化を繰り返す 超純水っていうんだそうで 科学者たちは鼻高々 宇宙からの客を迎える客間に ふさわしい水はこれです あたし達は身ぐるみ剥がれて 収容所へ押し込まれたようなもの おばさんに睨まれながらしんとしてろって 耐えられますかあなた 現在も未来もなくなって 昔のことばかり思い出すんですよ ファシズムの犠牲っていうんですか こういうの 先だって補修工事がありました 終わって水を満たす時 あたしは今だ!って 一個に気を送れ!集中しろ! ちょっと振動の向きを揃えただけです 普段はできない振りしてますが 結果はニュースでご存じの通り 六千七百七十九個割れました 一個の目玉が悲鳴をあげて 次に縦横斜め隣りの八個 あとはもうドミノ倒し そりゃもう壮観でした 調査チームは 最初の1個がどうして割れたのか 結局分からずじまい 一言きいてくれたら それあたし達がやりましたって お答えしたんですけど おばさんに聞くしか なかったんでしょうな 皆さん恐妻家だから スーパー神=おかん で 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 体 830 名前:体[ ] 投稿日:02/07/30 13 09 ID ??? 熱いシャワー 火照ってた体 のけぞる 白い首 はじける 白い飛沫 一度も イカセテ くれない 憎いあいつ 熱い水滴 胸に 腰に 脚に すべて白い 熱い想い 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 水 836 名前:水[] 投稿日:02/07/30 18 21 ID H0vlx1IZ すべての物は 解(ほど)かれて 崩れ落ちるビルよりも あっけなく 地面に 音を叩きつけて 消えてしまうように 見えても 地底で 静かな渦を巻き 姿の見えない竜となり そっと 大きく 海をめざす 庭を歩いていた雀が 前ぶれもなく 解けて ただの地面の染みとなって 消えてしまったように 見えても 巨大な竜に そっと 運ばれて 千切れた波頭のなかから また青空に はばたく もしも あなたと話している途中に 私の姿がふいに 解けて 衣服もろとも 滝壷へ落ちるように 虹だけを残して 消えてしまったら 悲しまないで 海へ来て 私たちは 母から 生まれてくるのではない 巨大な竜の 鱗の一枚一枚 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 潮の街 837 名前:潮の街[] 投稿日:02/07/30 18 46 ID yJBAwrjj 雨に 濡れた 街は 相当 カライ 海の香りがギラギラしている バイクの後ろに 君を乗っけて 涙みたいな カラサを 吹き飛ばして 走ろう 身体はずぶ濡れたままでいいから 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 釣りの日 838 名前:「釣りの日」[] 投稿日:02/07/30 21 12 ID bD1zS1Ru 14歳のある初夏の日 父が突然釣りに行こうと言って 半ば 無理やりに車に乗せられ 一緒に連れて行かれてしまった 私は大きな公園の池の側で、 釣り糸を垂らしながら その糸の動きを敏感に反応して 水面をすっと広がっていく小さな波紋を じっと眺めていた 休日だったので 沢山の釣り人たちが 思い思いの服装をして 釣り糸を垂らしていた 午後の昼下りになって 照りつけるような太陽の日差しが 水面の揺らぐ平面に反射して その光の形状のうつりかわりを 私は 吸い込まれるような瞳で ぼうっと眺めていた 釣れたような釣れないような そんな公園での一日を終えると 空は夕日の色に鮮やかに染まっていた 車に戻る途中にふと父が私に呟いた 「水の動きをぼうっと見るだけでも、心が癒されていくもんなんだ」 私は今 思い返せば 釣り自体はあまり好きでは無かったが 水面の波紋の揺らめきを 何時間もぼうっと眺めているのは 案外好きだったのかも知れないと思う 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/rzp108/pages/10.html
関連ブログ @wikiのwikiモードでは #bf(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するブログ一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_161_ja.html たとえば、#bf(ゲーム)と入力すると以下のように表示されます。 #bf
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/472.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 4 5 6 作品 ■▲▼ 哀しさ 227 名前:「哀しさ」[sage] 投稿日:03/02/19 00 01 ID r8inYee9 後悔と懐古のつたに絡まれて 足をとられてしまった 届く事はない 心の痛みも鎮静された今 こんなにも時間が憎らしい 早く 早く過ぎて欲しい 全てから離れて わざとらしく俯いていたかった こぼれてあふれたり染みたりしても 招き入れて丸く縮んで俯いて いっそ笑顔で固まってしまっても 良かった 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 哀しい犬 230 名前:哀しい犬1[] 投稿日:03/02/19 02 07 ID 9uOQ4J6/ 主人を待つ犬が あまりに主人の帰りが遅いので まちぼうけに腹を空かし きあんきあん、と鳴いてみたものの いつしか声は消え そのあとから静寂が 犬をゆっくり押し潰そうと現れた 主人を待つ犬は 気を紛らわそうと 水を普段より行儀悪く飲み 飽きた玩具にむしゃぼりつき 硝子に頭を擦りつけ 爪で己をかき毟ったというのに やはり主人は帰って来ない 主人を待つ犬は それでも主人を待っていて 待っていて さき程よりもいっそう大きく きあんきあん、と声をあげ 主人を待つのに専念した 静寂に隙を与える間もなく、きあん 静寂が襲わぬように、きあん きあんきあんきあんきあんきあんきあんきあんきあん きあんきあんきあんきあんきあんきあんきあんきあん いつしか犬は声に疲れ それが静寂に分を与え 主人は帰って来ない 231 名前:哀しい犬2[] 投稿日:03/02/19 02 09 ID 9uOQ4J6/ 主人を待つ犬に もはやどうする手立てもなく まちぼうけに腹を空かせ 腹を空かせ もはやどうする手立てもなく 犬は主人を待つのをやめた 犬はもう 主人を待つ犬じゃない 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 悲哀 233 名前:「悲哀」[sage] 投稿日:03/02/19 03 08 ID ipia3I/7 まず気付いたのは 口を吐く独り事が悲しみであったとき 無意識 とても自然に 紙に書きうつす「かなしみ」 まるで切り取られたかのように 残った白色が痛く 馬鹿馬鹿しい KANASHIMI 鼻歌 気ままに 間違いを身に纏う 誰か気付いてくれるのを 待つ 飽きる 息が飽和していく クレヨンで区切った領域に 身体を刻み コインを並べていく 気が済むまで 独り遊ぶ 友達と一緒に どこかに行かなくても いい 外は無関心の嵐 揺れるガラス 私は暖かい この場所で ゆっくりと 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 遠足の前日 234 名前:遠足の前日[] 投稿日:03/02/19 03 45 ID zrWyDEGy 遠足の前日の明るい昼間に いてもたってもいられなくなって部屋をでた おやつを買うという理由をみつけてスーパーへ 誰にも会いませんように 声をかけられませんように 選んだお菓子は 嫌いな順からのような気がして 深呼吸する なんで今 胸がはりさ けそうなの か 考える たまたま 重なっただけ 遠足の 前日の 明るい 昼間に たまたまその時 あたしが ヒトリボッチ だっただけ それだけ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 暗い世界 235 名前:暗い世界[age] 投稿日:03/02/19 05 21 ID xTx4x8t3 僕の心が 悲しみに包まれたの そしたら 世界が薄暗くなって 誰もいなくなった 花は枯れ 僕の愛しい あの子も どこへ行ったのだろう でも ちょっと考え方を変えてみようよ 目をつむって 寝転んで ほら空を見上げてごらん 灰色の雲と一緒に 悲しみの心は 真っ赤な太陽に 逃げていくでしょ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ さ 237 名前:さ(Part1)[sage] 投稿日:03/02/19 10 08 ID clwo74pd 「ねぇ、愛してるわ」 「いや、俺のほうがもっと愛してるよ」 「何いってんのよ。あたしがどれだけあなたを愛してるか、 知らないくせに」 「ハァ? それだったらお前も同じだろ。つーか、俺は自信あるんだ。 俺のこの想いは世界一。お前なんかに負けるもんかよ」 「そんなことないわよ! あたしだって絶対的に自信あるわよ! あたしのほうがずっと愛してるって!」 「なにを!」 「なによ」 「こしゃくな・・・」 「勝負する?」 「じゃあ、あの波打ち際まで」 ダーーーッ! 238 名前:さ(Part2)[sage] 投稿日:03/02/19 10 21 ID clwo74pd 「ねぇ、哀しいよ」 「うん」 「マサヒロも哀しい?」 「うん」 「あたしより哀しい?」 「わからない」 「あたしもわからない」 「うん」 「ねぇ、抱き締めて」 「こっち来いよ」 「うん」 「きっとお前のほうが上だよ」 「ん?」 「きっとお前の哀しさのほうが大きいんだろうな」 「うん」 「ごめんな。抱き締めるしかできなくて」 「マサヒロ」 「ん?」 「愛してる」 「俺のほうがだよ」 「くす」 「なんだよ」 「じゃ、それでいいや」 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 有無の差 239 名前:有無の差[] 投稿日:03/02/19 11 21 ID cy1JFev9 狂った心は 歪んだステンドグラス 何故か美しい 私を優しく包む日の光も ここを通れば 赤や青に寂しく染まってしまうのさ 何も知らない心は 彼方に降る通り雨 何故か寂しい 無色透明の日の光も ここを通れば 赤や青の美しい虹をかけるのさ その差は 灰の詰った万華鏡 美しくも寂しくも無い 色鮮やかな日の光も ここを通れば 様々に形を変える 灰だけの輪になるのさ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 心臓のトゲ 241 名前:心臓のトゲ[] 投稿日:03/02/19 15 36 ID 35oF0XJB コンビニで仲良く雑誌を読んでいるカップルを見て “アタシのほうがこの女よりカワイイわ” と思った ファミレスでデザートを貪っている女の集団を見て “こんなところでガッツいてるから太るのよ” と思った ブランド品で着飾ったギラギラの化粧をした女と擦れ違って “強くアピールすればいいってモンじゃないわよ、売女ね” と思った 携帯の着メロを昨日解禁になったばかりの新曲にしているオヤジを見て “そんなに一生懸命若者に媚びて大変ね” と思った 塾帰りのビン底眼鏡の小学生とバスが一緒になって “それが報われるのも今のうちだけかも知れないのにね” と思った キャッチセールスを目的としたエステの呼び込みに声をかけられて “契約してしまえば客の電話にも出ないくせにイヤらしい” と思った カラオケで、男だけできている集団が異常に盛り上がっているのを見て “こんなところでストレス発散なんて、いい年して虚しいね” と思った 路上シンガーを見て “ヘタクソね” と思った TVで舌足らずを演じるアイドルを眺めて “あなたたちは物なんだからもうすぐ使い捨てられるのよ” と思った ホームレスのダンボール家に絵を描く学生を見て “100円でもあげたほうが実質的に役に立つのに” と思った コンビニで仲良く雑誌を読んでいるカップルを見て 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 無題 243 名前:無題[] 投稿日:03/02/19 18 20 ID TYQ0VmMV 砂浜、花火 サンバのリズム ひと夏の想い出 そして 凜とした香 人々の温もり 雪景色も又 逝ってしまう 廻る季節の中で 人々が出会い そして 切ない想い出が・・ 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 4 5 6 ページ先頭へ トップページ
https://w.atwiki.jp/poem_toukou/pages/526.html
作成中です・・・ ページ:1 2 3 作品 ■▲▼ ナローバンド 496 名前:ナローバンド [sage] 投稿日:03/07/30(水) 12 05 ID eDSvKVNk 白いケーブルを引っ張る 熱いラバー 焼ける手 点滅する 赤から黄色 黄色から緑 緑からの浸水 紐を解かれたパンドラの脳髄 ズン ズン ズン とまた 夏の線でぼうっと網膜が焼ける 焼ける 脳髄をじっくり煮沸する 塩素が鼻に溜まっているから からだはこんなにも蒸すのだろうか 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 現身 497 名前:現身 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 13 16 ID PMldsY0N 僕が意識を持ったときから 二ヶ月目 何か が 早いと感じた まだ何も出来ない そのうちプラグが・・・・ 不完全な僕は掻き落とされた 痛みが体を突き抜ける 母の泣き叫ぶ声 耳鳴りが止まない 白衣の大人達 僕を救い上げた 冷血に満ち溢れた瞳に 血塗れの右手の無い僕 が 写る そのまま 黒いビニール に 包まれた 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ なんとなく大特価中(-.-) 500 名前:なんとなく大特価中(-.-) ◆HT.n.QZvmA [sage] 投稿日:03/07/30(水) 14 01 ID LPpVQzi6 「孤独がゆえ」 君は孤独かい? ああ 孤独なようだね 君は孤独かい? ああ 孤独じゃないかな 君は孤独かい? ああ 君は・・・・ 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 鴉 505 名前:鴉 [] 投稿日:03/07/30(水) 17 57 ID dE0dxy3o ある日街に立っていたあのコに声をかけました 信じられない顔をしているのは口元だけでした 僕たちは互いの電燈のスイッチを交換仕合いました 彼女の並列な電流はいつのまにかバス停のてっぺんと結ばれて、急な曲線を描きビルの屋上付近まで伸びているようでした そして彼女の左目が消えているのに気づいたとき わたしにはそれが自分の右目なのだと 唐突に気づくことができたのでした それはけしてわたしの脳の言語領域から、脳梁の橋を渡る過程を経て、わたしの脳の九十八町目はずれ番地の郵便受けまで、運ばれてきたものではありませんでした * 女の子はにやりとわらいました ほっとしているようでした わたしも嬉しくなりました それは孤独な嬉しさでした わたしは僕のかなしみがひとつも解らないでいることを知っているのでした 哀しい顔をしていたねと女の口は言いました それはやはり過去型なのでした * その日は遅くまで街の明かりが白々と輝き続ける夜でした そこでわたしは怪物をみました あとにもけしてみたことのない不思議なおそろしい物の怪でした それは翼をひろげた長さが自動車一台ほどもあるカラスで それがぶわんと電線からとびたったとき いつまでもたわんだその黒い導線が 揺れつづけているのが忘れられない光景でした 折しも灰色のコンクリートの屋根の向こうに いつまでも赤い朝日が上ってくるのをためらうかのように 薄く薄く空の色が抜けてゆくころでした 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 袋 507 名前:袋 1/2 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 22 24 ID KTxW91ix バス停の薄あかり 白いギプスのひとを 花束みたいに抱いて 無理矢理めにキスして 籐椅子を積んだトラックで 霧の大橋方面へ それきり帰らない このまえ喫茶店で いっしょにパイ食べたばかりなのに 青い袋をすっぽりかぶった お父さんが 夜の窓から覗く さっき洗面所の 壜の百合が黙って倒れた ※ いつまでも帰らないから 家が崩れて 水曜の町が そこだけぽっかりと暗い 知ってて置いてきた 腕時計が ここにきても律儀に動いているなら それは古い家の 最後の鼓動だから 持ち出さないで良かった 瓦礫に押しつぶされた 夏草のそばを 男の子が3人 傘を持って通りかかって 空気の染みみたいな あげはをじっと見つめている 508 名前:袋 2/2 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 22 25 ID KTxW91ix ※ 花の咲いた砂利道のつきあたり 真っ暗な夜の畑に 煌々と浮かぶ喫茶店B ほんの少し袋をずらして 黒い口の穴に パイをどんどん放り込んで しずかに あとずさりする お父さん 今夜も時間ばかり気にして そういえば百合 つまんだのは夢の中だっけ 頭の芯に 壜の倒れる音 しびれた指先が まだ薄く匂っている 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 家へ 509 名前:家へ(1) [] 投稿日:03/07/30(水) 23 25 ID 3/y2C00T 旧料金所から 一歩入った途端に 気温が縮かまる いまでは無料のハイウェィの 真夜中は空気がきしきしと音を立てている 白い草が 闇のなかで揺れもせず 虫の音は 踏みつけてさえ止まらない 月光のみに照らされた 山の裾野を這う一本のアスファルトを 駆け続けているマラソンランナーの脚があるという 真夜中にオートバイで走ると 追いかけて現れるのだという 私はオートバイのセルモーターを回し 750ccのか弱い排気音で少しだけ空気をほぐした しかしまたすぐに きしきしと締めつけてくる 私は忘れてしまった 何を求めこれからこのあやかしの道を走るのか ひとつだけはっきりとしていることは ここを通らなければ 家族の待つ家には帰れないということだった 510 名前:家へ(2) [] 投稿日:03/07/30(水) 23 25 ID 3/y2C00T バックミラーを何度も窺いながら 140kmで時間を後ろへ追いやり続けた バックミラーに映るのは なんと静かについて来ることか青白いアスファルト その向こうから脚がやって来る気配がしている ブナの樹が薄白い 月光に見下されている 茂みの中から女がこちらを見た 谷底で身を起こした白い巨大なのっぺらぼう 乾いた路面から冷たい水が染み出して タイヤを凍りつかせようとまとわりついてくる タンデムシートに誰か乗っている 自分以外の体重をオートバイに感じる タンデムシートに誰か乗っている もうバックミラーは見ない 前へ 家へ 家へ なぜ 家でなければいけないのだろう 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ 伯爵 512 名前:伯爵 ...1 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 32 ID 2Itfw/MD 真昼の刻印が にじんで消えて 夜になれば無音で鍵がひらく 冷めきらぬ大通りへとつづく石段 蒼い林の裏がわにある 公園へと おれは向かう 赤味がかった瞳のいろが 窮屈な血のながれを思わせる 暗がりの 無神経な若い女 止まった噴水のそばへ腰かけて 煙草を舐めている おれの恋人 情熱からはもっとも遠い おれの思惑に気づきもせずに 初めて出会ったその女は 明滅するように語る おれは何も答えようとはしない そのあかるさをすべてのみこむために 夜よりも暗い場所から おれは来たのだ 513 名前:伯爵 ...2 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 33 ID 2Itfw/MD 月が天心をささえる頃 女は手をひいておれを路地裏へ連れてゆく どうせキスでもするんだろう そのとき おれは初めて答えてやる 小さな悲鳴だけでも 世界のひとつならば終わる と 尖った歯列をすべらせ 肉と唾液 はじけ 左眼の やまないチック 夜明けはすぐそこまで来ている もうすでにおれは頭から溶けだし ギラギラの 全身 月に光り 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ A DAY IN THE 8 LINKS 514 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『1』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 45 ID ZY2IuRyJ - 地震がおきて - ベランダ 日曜日の朝 おれは二日酔いで 裸のままバナナ型の椅子にもたれ 腰の付け根から太ももの上へと新聞紙を敷き 読めるわけもなく 体と瞼の上下運動 かぁ か~ぁ かぁかぁ 間の抜けたカラス鳴くみたく反芻していた その とき 仕事のない休日が 崩れた クズ レター 転げ落ちたおれの右手に きのう捨てたはずの 作りかけのプラモデル 左手には おととい郵便ポストに食べさせた 某テレビ番組への批判文 おいおいどうしてこんなものが? 青ざめた疑問符が日焼けの肌を漂白し 沸騰するゴキブリの腹部ふれたように (アチッ! 気持ち悪い!) さサさ___ __ッ 目視できぬ速度で それらを真横にあった大空へと放り投げ 人工芝に手ついて [人である L が小文字の l に変換されて] 立ち上がったら おれの腰まわりに新聞紙が スカートのように巻き 付いていた 対 凍て 板 515 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『2』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 45 ID ZY2IuRyJ おれは女の子 もう おれ なんて使わないで あたしは可愛いの 切に感じてる 寒冷前線なんて纏ってない 恋のキューピッドよ だれかの片想いのタマゴ ヒヨコさんにしちゃうわ そんな使命を受けたあたし スカートの裏で春風はぐくみ 幾度もターンする d l b l d l b l d l b l d l b l 目も覚めたし 料理のためにキッチン行くと まな板から電話のベル 染み出ていた 恐る恐るそこへ耳あてると 何やら音声が 流れ出す 名が レダス 「レダス部長、おはようございます」 あたしの名前はそんなんだっけと 発作的に冷蔵庫からレタスつまみ その一枚一枚はがし 水洗いして 隠れてなかった上半身を埋め立てる 自ずと瞼下り 景色―――黒一色となり ひんやり心地 いい E 516 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『3』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 46 ID ZY2IuRyJ 次に暖色を見たとき あたしはエンパイアステートビル 102階にある展望台にいた 遠くにいた男の子が じりじりとこちらへ歩みよってくる 真正面に来たかと思うと 「願いを叶えてほしい」 小さく漏らし あたしの乳首らへんのレタスを一枚もぎ取り パクッ! [食道である 二 が 三 となって] ひと息で落としてしまった すると この展望台へ繋がるエレベーターは開き ブロンドの女の子が 先ほどの男の子のもとへ泣きながら駆けよって きす 黄 酢 夕焼けがまぶしい $1000000(百万ドル)の夜景にはまだ早いけれど 高層ビル群の窓たちはこぞって銀貨を贈っていた すっぱい笑顔でお辞儀した男の子は あたしに緑色のペンライトを手渡して 彼女の吐息と触れ合いながら 下界めざして旅立っていった どうやら無事に使命を果たせたらしく あたしは水平方向にスカート捲れるくらい 一度だけおもいっきり跳ねた l 517 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『4』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 47 ID ZY2IuRyJ 気がつけば ここにいるのはあたしだけで 床も天井もあたしのレタスも あるものぜんぶが 熟しているのか 出血しているのか 真っ赤 なんだか急に恐ろしくなって おうちへ帰ろう しかしエレベーターの下降ボタンを幾度おしても 開閉扉は黙っていた さっきまでは正常に作動していたはずなのに 薄気味わるい どうしてダメなの? 開かないよ 赤 ないよ 辺りは ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 黒く 黒く 塗り尽くされた 確認できるのは黒だけで ほかは何もわからない 518 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『5』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 48 ID ZY2IuRyJ あたしは迷わず 男の子からもらったペンライト光らせて 探りを入れる すぐそこ―――10メートルぐらい先に建物らしき輪郭を発見した 足もとに注意を払いながら あたしはそちらへと進む けれど 幾ら歩いても一向にそちらへ近づく気配がない むしろ徐々に遠ざかっているようで 遠近感を喪失しそうだった ポ ツ ン ・ ポ ッ ン ・ ・ ・ ・ ・ ザ ┃ ┃ ┃ ┃ 519 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『6』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 49 ID Kz+VlJKb ┃ ┃ ア 暴風雨だ! 光を四方八方に撒き散らし あたしは死に物狂いで駆ける 涎で白衣の黄ばんだオジサンに 全身を指圧されるてるみたい (最悪!) 一秒でも早く ペンライトの捉えたところへ入りたかった きゃっ! 転んでしまった ペンライトも手放してしまった 負けるもんですか! まだこれからよ! 大きく叫んだとき 下半身が必要以上に爽快だった 降りしきる雨の中 脆く光るそれを拾いに行き 何気なく下半身を照らし出してみる あたしはスカートを穿いていな かった 勝った ドス ン! 520 名前:A DAY IN THE 8 LINKS 『7』 [sage] 投稿日:03/07/30(水) 23 49 ID Kz+VlJKb どこか低い地点から落ちたような衝撃があった あたしはひざを抱えて座り込む とても濡れていたはずなのに 髪の毛は乾いていた 雨はもうない 明るい 室内 どこだろう? 鍋 コンロ 流し 皿 椅子 テーブル 米びつ 冷蔵庫 キッチンらしい その認識から遅れること数秒 あたしはここが 自分のおうちの見飽きたキッチンだと閃いた そして―――ここへ来る前のことを思い出した (スカートを穿いてない!) あきらめ半分で 下半身を見直してみると 女の子にあってはイケナイものが でらんと股の中央より伸びている ああああ あたしはおれだ やっぱり男の子だった どうやったって逃れられない 新聞紙のスカートで奴を追いやっても 水分ふくんだり風で切れたりで 消えてまたばっちり覗く おれはテキーラを呷り 裸のまま布団に潜った ふと 自分は男らしいなと思い 別に男の子でいることが嫌じゃないって 単に女の子になってみたいんだって 死んでたまるかって おれを戒めてみたら - 自信がおきて - 【コメント】 【得点】 0点 ■▲▼ ようこそ 522 名前:ようこそ [] 投稿日:03/07/30(水) 23 58 ID 0fZhkRPO 深い深い森に迷い込んだ 雷鳴が轟きはじめ 落花生がはじける音がする 僕と彼女はずぶ濡れになった 神経症の彼女は 脳味噌を浮き上がらせながら 怒り始めたので 僕はしかたなく 蜘蛛の城に携帯電話から電話をかけたのだった 「今日、2人そちらに泊まりたいのですが。」 「ぐらりささ」 電話を取ったのは執事の背虫男のようだ 「じゃぁ、あと5分もしないうちに、そちらに行く。」 そう言って電話を切った途端に 電話はキノコだらけになって煙を出しながら腐ったのだった 振り返ると 神経症の彼女がフクロウに羽交い絞めにされていて 夜がそれに加勢していたのだった 僕は、彼女の手をとり。 さぁ行こうと、雲と夜の間に浮かぶ蜘蛛の城を目指して ジャンプした。 空に飛んだとき 僕と神経症の彼女は蛙になって 月にフランクフルトとあわびを置いてきたのだった そうして、パラレルワールドにようこそと メイドが僕らを迎えて ひまわりが 紫色に咲き乱れたのだった 【コメント】 【得点】 0点 ページ:1 2 3 ページ先頭へ トップページ